ああ、湿度に溺れてしまう。
夏休みがついに終わりましたね。
まだまだ暑い日が続く日本列島です。(北国は涼しいのかな)
熱中症対策の基本は水分補給
水道水、飲んでる?
小学校の水分補給の考え方は時代と共に変化してきているようです。
私が子どもの頃は、水道の蛇口をくるっと上向きにして噴水のように出てくる水をごくごく飲んでいました。カルキ問題などもありましたが、御構いなしです。
なんだったらそのまま顔を洗って、ハンカチ濡らして、授業中にひんやりを楽しんでいました。
もちろん短髪の男の子たちはびしょびしょに頭を濡らして汗を洗い流していました。
平成最後の夏に、平成の夜明けを思い出す。
時代の移り変わりとはこういうことか。
今、この蛇口ひっくり返しに学校などが敏感になっているのを知っていますか?
ひっくり返したまま放置すると、雑菌が繁殖して不衛生、という考え方です。
蛇口に口をつけるということも、感染症予防の観点から敏感になっています。
「蛇口は下向き、定期的に殺菌処置」に気を配っているところは少なくないと思います。水道水を飲むこと自体を禁止しているところも、きっとあると思います。
保護者にとっては、子どもの時の記憶から、水道水は不味いもの、臭いもの、というなんとな〜く敬遠したくなる気持ちがあると思います。
ペットボトルが普及し、水が買うものになってきた時代を生きてきた保護者世代。
家でも、水道水は飲まない家庭ってたくさんありますよね。
子どもたちもミネラルウォーター環境で育つと、水道水は飲まなくなる傾向があると思います。
塩素処理を行っていた昔に比べ、最近はオゾン+活性炭の高度浄水処理方法がとられ、日本の水道水の品質は世界に誇るものがありますが、心理的な信頼感というものは別のところにあるものです。
学校へは水筒を持参
告白すると、私も水道水をそのまま飲むことはほとんどありません。
沸かしたものは飲むので、そんなにストイックに避けているわけではありませんが。
ミネラルウォーター信仰は恐ろしいほど身についているのです。
こんな適当人間でさえ、ペットボトルのお水をお金を出して買うのですから、お母さんたちは思うわけです。「水分補給が心配。水筒を持たせたい。」
水筒と言えば麦茶と思ったあなた。古い古い。最近の水筒の中身は、『ミネラルウォーター』がトレンドですよ!
で、この「学校に水筒を持たせたい。」の理由が全く単純ではなく、学校運営側をひどく悩ませて、迷走させるのです。
(今回は食物アレルギーなどの理由は除いて考えます。)
理由例① 水道水を信用していないので、ミネラルウォーターなど家庭で選んだものを持たせたい。
健康被害を心配しているパターンですね。水分補給は必要だけれど、水道水は飲ませたくない。水筒持参自体が禁止の学校で、特別に許可をもらって水筒を持っていく、という場合でしょうか。
理由例② 子どもが学校でも水分補給を簡単にできるように持たせたい。
この辺りからトリッキーになってきますよ。
ひとつは休憩時間の終わりなどでは水道がとても混むので、すぐに飲めるようにと言うこと。
しかし、もう一つ保護者がイメージしているのは、授業中でも喉が渇いたら、さっと取り出して飲める。ということだと思います。
会議中でもペットボトルのお水やお茶をそばに置き、周りに迷惑がかからないよう、ささっと水分補給する。大人の世界ではそろそろ標準化されているのではないでしょうか。
さて、学校側は悩みます。もし、授業中でも飲むのをOKにしたら…
ロッカーに置いてある水筒を授業中に立ち上がって取りに行く。→授業が中断
水筒がうまく開けられなくて、全部こぼす。床も服もびちゃびちゃ。→授業が中断。
1人が飲み出す。みんな飲み出す。楽しくなる。→授業が中断。
1学級30人の子どもたち。この人数を授業に集中させるってすごい技術ですよね。とても大変なことなんです。周りに気を配るタイプの子たちばかりではないですから、授業中に水筒OKは、悩ましい。。。
そして、「授業中は原則禁止」となるわけです。
思ってたんと、違ーーう!(想像する保護者の声)
ずっと授業で喋ってる先生も我慢するの辛いだろうから、大人も子どもも飲めるといいな。
理由例③ 学校で水道水飲ませることは抵抗ない。けれど、登下校中が心配!
来ました。またトリッキーなやつ。
前提として、「登下校の指導は学校の責任下にある。」ということです。
(もう、家庭の責任下にするべきだと思いますね、私は。)
わかりやすく言うと、もし下校中に事故にあったら、学校で入っている保険が適用される。そんなイメージです。
学校運営側は悩みます。
歩きながらの水分補給は事故のリスクがあるのでは…。
「登下校中に水筒の水を飲むのは原則禁止!」
意・味・が・わ・か・ら・な・い!(想像する保護者の声)
んー、意味がわからないですよねぇ。あくまでも想像ですけれど、立場上こんな風に言っていて、実際、登下校中に飲む子がいたとしても、きつく叱ったりしないと思うんです、学校は。
ただ、子どもたちにとって学校の先生の言葉って重いんですよ。白か黒かしかない。あいまいなことって難しいんですね。ルール破るの辛い。
学校は禁止した手前、下校前の水分補給の声かけ強化はすると思います。
なので、家庭では「学校でダメと言われていても、辛くなったら周りに気をつけてさっと飲んでいいの。ママとパパが責任持つ。」と言ってあげるしかないし、学校もそれを期待してるかもしれないです。
まあ、多数の保護者が意見すれば、ルールは変わるかもしれないですね。
同じような理由を考えると、学校は傘も危ないから禁止したいんじゃないかな。(苦笑)
迷走する学校教育
熱中症対策、水分補給、これだけのことなのに、どうもスッキリ解決しない。
こうやって学校の先生の心の内を想像すると、ストレスで吐きそうです。
もうちょっと責任の重圧を軽くしてあげたい。
「保護者の責任で」とお願いしても、「学校がやれ」と言う風潮があるのを感じます。
学校教育は「鬱」状態に陥っているのではないか。心配心配。
私は教育が一番より良い社会につながる投資すべき場所だと思うので、健康的でいてほしいな、と切実に思います。
最後に、私が通った海外の大学では、授業中に生徒がビールを堂々と持ち込んでいたことをお伝えしておきます…学内にバーがあるような大学の話ですけどね。
過去記事です。