なる子とマーナル☆

少女の心を忘れない、なる子とマーナル☆によるアート・旅行・キッズ応援ブログ

100円ショップの材料で作る、島ジオラマ!

今週のお題「元気を出す方法」

もやもやもイライラも、絵を描いたり粘土をこねたりすることで、すっと和らぐことがあります。アートや工作はセラピー効果もあるようです。小さな景色を作る「箱庭療法」なるものがあるのもなんとなくわかるような気がします。

 

今日はジオラマ作りでストレス緩和、集中力を高めて元気を出しましょう!

 

いわゆる箱庭作りは江戸時代から人気の町人文化で、ヨーロッパでもドールハウスなどミニチュア作りは世界中で人気です。ミニチュアが建物や室内の再現に力を入れているイメージに対し、ジオラマはパノラミックな景色を作っている人が多いイメージがあります。

ジオラマ愛好家の人口が増えているような気がします。プロで活躍する方達の作品は仰天するほどハイクオリティですし、その存在が知られるようになってきて、趣味の世界の裾野は広がっているように思います。

 

なんて言ったって、DAISOでジオラマ用の材料が売っているんですよ…。すごいね、DAISO。

 

しかし、近所の小さなDAISOでは見当たらなかったので、どのDAISOでも売ってそうな材料を使って初心者でもできそうなジオラマ作りに挑戦したいと思います!

 

用意するもの

・細い針金

ダンボー

・ボンド

・アクリル絵の具

・木粉粘土

・メラミンスポンジ

・グリーンモス

 

作り方

①土台を用意する

A4サイズくらいのダンボールを半分に切って、一枚を海、もう一枚は丸い島の土台にするため、丸く切りました。イメージを膨らませます。

 

②島の木を作る

針金を束ねます。

 

何本くらいがいいのでしょうか。12本くらいかな。

 

幹になる部分をネジネジ。

 

短く広げた方が根っこです。

 

枝は、いく本ずつか分けて、少しねじって、分けて、またねじる。を繰り返す。

 

最初から先の方切っておけばよかったね。

 

形を好みに整えます。

 

木の葉っぱになる部分をメラミンスポンジで手作りします。

細かくちぎる。

 

好みの絵の具とボンドとお水を少々。

 

スポンジに混ぜ込んで馴染ませます。

 

こんな感じになりました。もっと細かくちぎっても良かったかしら?

 

③木を設置する。

ダンボールに穴を開けます。

根っこを通して、広げて

 

テープで止めます。

こんな感じになる予定。

木の幹、枝にアクリル絵の具で色塗り。

下地を塗った方が太くなるし、色も定着しやすいんでしょうが、面倒なのでそのまま。

 

低解像度だとリアルな木に見えますね!!

 

ボンドで固定しました。

④島の砂浜を作る

自然な色味が良い、DAISO木粉ねんどを使います。

 

ダンボールの段差をなくしていくように粘土で覆って行きます。

 

島のベースが完成しました。

 

⑤海を描く

アクリル絵の具を使います。ターナーのこのドリームセット、色味の組み合わせが好きです。

 

 

 

ニスでも塗れば、もっとツヤツヤして良さそう。本格的な人はレジンでコーティングするのかな?

 

⑥島に緑を!

 

装飾用のグリーンモスを使います。

たっぷり入っていました。

 

粘土に押し付けたり、ボンドで貼って草を表現しました。

 

木の枝には事前に用意したメラミンスポンジの葉っぱを枝に刺したり、間を埋めるようにボンドでくっつけたりしました。

 

ちょっとカクカクしてる?足りない?

 

まあ、でも横から見るといい感じかも!完成!?

いかがですか?

 

ちょっとアレンジ

お花をちょこっと咲かせるイメージで。

 

キツネかウサギかよくわからない動物も置きました。

 

完成です〜!

上空から見ると「SOS」の文字が…

 

これは「箱庭療法」的にはどういう状態でしょうか。

 

わたし、無意識的に助けを求めているのでしょうか…。

 

さて、いかがだったでしょうか。

初心者なりに頑張ったと思います。

海の生き物を登場させたり、宝箱を置いたり、船を浮かべてもいいですね。

まだまだアレンジできそう!

 

フェナキストスコープ(Phenakistoscope)驚き盤!

フェナキストスコープをつくろう

 

「動く」ものは格別の面白さと不思議が詰まっています。いまや、小学生がタブレット端末でアニメーションを作って遊んじゃう時代ではありますが、アナログにはアナログの魅力があると思っています。

今回は元祖アニメーション!円盤を回して動く絵を作る、フェナキストスコープづくりにチャレンジしたいと思います。

 

「フェナキストスコープ」って何度言っても馴染みのない語感で覚えられません。元々はギリシャ語の「あざむく」という意味の言葉が語源となり「あざむく装置」という意味の言葉なのだそうです。19世紀に生まれた玩具とのこと。

 

なる子の本棚にある「遊びの博物誌」では「驚き盤」という名で紹介されています。

 

 

(文庫版では1と2のどちらかに収録されているかわからないです。)

こちらの本では、筒状の「プラキシノスコープ」も紹介されています。

フェナキストスコープは、軸を片手に持ち、鏡に絵を写した状態で、円盤を回転させてその隙間から鏡に映る絵を見ると動いて見えるという仕組みです。

 

楽しそう!

 

フェナキストスコープの作り方

用意するもの

・白い紙

・ボール紙

・黒い紙

・ハサミorカッター

・のり

・鏡

 

基本のフォーマット↓

(コピーして使用可。)



作り方

①白い紙に基本のフォーマット(円盤に12本のスリットを入れる)を描いておきます。コピーして貼ったり写しても良い。今回は直径20cmくらいの大きさで作ります。A4サイズ内に収まるぐらいの大きさです。

(大きさもスリットの数も好みで変えて大丈夫)

 

②表が白、裏が黒の円盤になるようにボール紙に貼り合わせます。貼り合わせたら、線に沿って切り抜きます。

中のボール紙が白ければ、裏に黒い紙を貼るか、根性で真っ黒にマジックペンで塗りつぶすかしてもいいでしょう。

中のボール紙は、大きめの箱、画用紙セットの台紙など、厚手の紙ならなんでも大丈夫。でも、段ボールはスリットを入れるのが固くて大変かも。

 

 

ちなみに今回私は図案をコピー紙に印刷して、手元にあった黒いボール紙に貼りました。多分この方法が一番楽。基本のフォーマットの図案はコピーして使っていただいて大丈夫です。私は直径20cmくらいの大きさにして使いました。

 

 

③連続する絵を描く

 

動く絵の下書きを描きます。

ぱらぱら漫画を描いたことのある人なら、大体想像がつくと思いますが、大きな違いが一つあります。

ぱらぱら漫画は始まりと終わりがある、一つのストーリーですが、フェナキストスコープは、何度も何度も同じ動きが繰り返すイメージです。

 

例えば、

パラパラ漫画の場合

・植物の一生(芽が出て葉が出て花が咲く)

・ロケットが発射されて月に届く

のようなものが向いています。枚数を増やせば増やすほど、長いストーリーを作ることができます。

 

一方、

フェナキストスコープの場合

・人や動物が、歩く(走る)

・鳥が羽ばたく

・縄跳びを飛ぶ

・目をぱちぱちさせる

・大きくなったり小さくなったりする

・伸びたり縮んだりする

・歯車が動き続ける

・ボールをドリブルする

 

など、一周12コマしかありませんので、一周が終わるのも一瞬です。

その一瞬が連続することで動いて見えるような内容を考えなければいけません。

 

そこで考え方として、以下のような順番で絵を描いていくことにしました。

 

今回、「チンアナゴが海底から出てきたり入ったり」を描きます。

①一番砂の中に入って隠れている状態。②一番顔を出して伸びている状態

③1と2のちょうど間になる絵。最後は微妙に変化していくよう絵を描く。

全体的な動きは矢印の方向で変化していくようにする。

 

 

④完成した円盤

表(自分で矢印の方向に絵を動かすと言っておきながら、魚の動きが逆になってしまいましたが、遊ぶときに逆さまに動いてしまう場合は回す方向を変えればOK)

真ん中の空いた部分には渦巻き状に絵や色を加えると動いて見えて面白いですよ。

 

⑤回る装置を作る

 

割り箸に円盤を画鋲で固定します。この時、円盤がくるくる回るぐらいの隙間を開けておくのがコツです。

裏から見たところです。

 

表から見たところ。

 

⑥鏡に写して回して遊ぼう

最後に作ったフェナキストスコープを実際に回してみましょう。

普通に回して直接見た時には、よくわからなくても、鏡に写して回して見ると、スリットの隙間から見える絵が動いて見えるのです。(慣れるまでちょっとコツがいるかもしれません。)

 

映画の原理とも言われるフェナキストスコープは、世界中の映像や映画、アニメの博物館、また、Museum of Childhoodのような子ども博物館やおもちゃ博物館でも展示されていることがあります。

 

英語名のPhenakistoscopeで画像検索するとGIFアニメになったユニークな円盤がたくさん出てくるので見てみてください。

 

作り方をブログで見ても準備が大変だな、と思う方は工作キットも販売しているところもありますので、気軽に楽しめますよ!

 


 

 

不思議で楽しい驚き盤、フェナキストスコープ、ぜひチャレンジしてみてくださいね!

ポーラ美術館(箱根)ひとり日帰り旅〜シン・ジャパニーズ・ペインティング展〜

ポーラと言えば、一般的には化粧品のイメージが強いと思うのですが、長年若手の海外進出を奨学金で支援していたり、日本におけるアート業界では存在感を放っているブランドです。

 

銀座エリアにANNEXと名のついた小さなアートスペースがあって気軽に立ち寄れるギャラリーとしてよく行くことがあったのですが、ポーラ美術館は…!

 

箱根の山の中にある(遠い)

 

まあ、行きたい気持ちはあれど、運転しない民にとっては気軽に行ける場所ではないわけです。しかも、箱根です。箱根っていうのはやはり、裕福な人たちが家族や親しい人同士で温泉宿やホテルに一泊なりして、優雅な時間を過ごすためにあるような場所じゃないですか。(イメージ)

 

そんなわけで、距離云々だけでなく、つまりは縁遠い美術館だったわけです。

 

ところが、突然知り合いから「良かったら使って〜」と企画展の招待券をいただいてしまったのです。「シン・ジャパニーズ・ペインティング展」のチケットを。(この展示は終了しました。)

 

1枚だけ!

 

くっ!友達誘えね〜!!

 

行くのか?箱根に?一人で?

 

でも、会期終わっちゃう前に!

 

思い切って!

 

紅葉で癒されることも期待して、早起きして行きました。

 

https://www.polamuseum.or.jp/

 

小田原駅から、8時50分発の直通バスが出ていて、そこから約1時間の道のりです。

バスは満席。箱根湯本駅を経由して、硫黄の匂いが立ち込める温泉街をいくつか通り9時45分ごろ到着。

バス代、片道1220円!(ひ〜、路線バスでも1時間も乗ってるとすごいな!)

おしゃれな看板。

かっこいい建築。

紅葉はほとんど終わり。

ほとんどの木は葉っぱが落ちて枝だけになっていました。

山の上はもう冬。寒い。

枝振りを見るのが好きなので、冬の樹木は好きです。

 

太陽の光がたくさん入ってくる建物は、とても心地よく、吹き抜けに展示された作品もかっこいい。

 

展示会場はこちら。

なんでも「シン」ってつけりゃいいって思うなよ!と何人ツッコみを入れていることやら。

New、新、2.0、シン…

あたらしさとは一体何か…

 

展覧会名はともかく、西洋絵画が最先端の絵画として入ってきた時代から、日本の画家が試みてきたことを一気になぞっていくという構成に見えました。やりたいことは理解できるけど、そうするには作品数が足りないということもある。

 

物足りなさ感は少々あるものの、明治時代の油画、逆に線だけではなく塗りやぼかしの技法で西洋を取り入れた墨の技術。また、雲肌麻紙や新岩絵具の開発による日本画日本画材の進化など、見るポイントの解説はとてもわかりやすく楽しめました。

あくなき探求を続けた画家として名前が上がるものの、作品が見当たらないんですけど?みたいなミステリーもありましたが。私が見落としているだけですか?

結構大きめサイズの作品が多くて、画家のエネルギーはすごいな〜、と思いました。

その作品を展示できる場所があるのですから、なかなか良い美術館です。

 

野外彫刻もたくさんあって、散策が気持ちいいのが山の中の美術館の良いところ。

 

道は枕木のような板で舗装されていて、歩きやすい。

何年か前にポーラ美術館での展示が話題になったロニ・ホーンの作品。

 

ちょっと…流石に落ち葉入りすぎてあまり綺麗じゃないな…

タイトルは「鳥葬」

え?どういう解釈?

むず。

 

ベンチもあったりするので、お昼はお弁当にしました。(寒かったけどね!)

優雅な皆さんはぜひ、素敵レストランでポカポカの中、景色を楽しみながら豪華ランチしてください。

 

こんな優雅リゾートに平日一人で行くやついるのか!?と思っていたけど、自意識過剰でした。ひとりで美術鑑賞楽しんでいる人は男女ともにたくさんいらっしゃいました。

 

帰りのバスは箱根湯本駅止まりだったので、登山電車に乗り換え。箱根登山鉄道だなんて名前が素敵で乗るのすごく楽しみだったけど、湯本〜小田原間はただの電車、窓から見えるのはずっと住宅の景色で面白くなかった。残念。

それもそのはず、山岳鉄道の醍醐味があるのは、湯本〜強羅間。下調べが足りなかったな!

 

箱根湯本駅日帰り温泉という手もあるのだろうけれど、さっと乗り換えて小田原駅に戻り、人気の屋上足湯に行ってきました。この写真には写ってないけれど、小田原城もすぐ近くに見えるんです。小田原城と並ぶようなビルなので、小田原城天守閣から見える景色とほぼ同じ。

しかも無料です!

https://www.minaka-odawara.jp/about

ここの足湯は箱根湯本のお湯を使っているんですよ!お得な気分。

 

ポカポカに足元から温まり、帰りは爆睡しました。

 

横浜駅で画材屋の世界堂、ハンズ、ロフトを梯子して買い出しを済ませて帰宅です。

横浜駅はコンパクトに移動できて良いですね〜。

 

早起きしてお出かけすると満足感上がりますね。

普段夜型なので、なかなか覚悟がいるけど、またどこかにお出かけしたいな、と思いました。

ポーラ美術館も素敵なので、箱根にお出かけの際はぜひ!

絵画の名作「バベルの塔」、そしてボドゲの名作「BABEL」

ブリューゲルの名作「バベルの塔」を見たことありますか?

 

先日、なる子も全話見ているYoutubeチャンネル、「山田五郎 オトナの教養講座」で紹介されていました。知っているようで知らない「そもそもバベルの塔って何?」について解説してくれる超おすすめ回です。

 

また、ブリューゲルバベルの塔は細部まで描き込まれた細密さと、全体の重厚な迫力は見るものを圧倒します。どこを見ればいいのかわからないぐらいだけど、鑑賞ポイントも掴めるこちらの解説動画は必見。

 


www.youtube.com


www.youtube.com

 

さて、その「バベルの塔って何?」ってところですが、「なんか聖書にある、高くしすぎて神様が怒って崩しちゃう、ってやつよねえ」と思っていた人は私だけではないはず。

 

しかし、五郎さんによると、聖書には塔が破壊されるくだりはない。

「世界中は、同じ言葉を使って同じように話していた。東の方から移住してきた人々はシンアルの地に平野を見つけ住み着いた。彼らは、「レンガを作りそれをよく焼こう。」と話し合った。石の代わりのレンガを、しっくいの代わりのアスファルトを用いた。彼らは「さあ、天まで届く塔のある町を建て、有名になろう。そして、全地に散らされることのないようにしよう。」と言った。主は降って来て、人の子らが建てた、塔のあるこの町を見て、言われた。「彼らは一つの民で皆一つの言葉を話しているから、このようなことを始めたのだ。これでは、彼らが何を企てても妨げることはできない。我々は降って行って、直ちに彼らの言葉を混乱させ、互いの言葉が聞き分けられぬようにしてしまおう。」主はそこから彼らを全地に散らされたので、彼らはこの町の建設をやめた。こういうわけでこの町の名前はバベルと呼ばれた。主がそこで全地の言葉を混乱(バラル)させ、また、主がそこから彼らを全地に散らされたからである。(旧約聖書 創世記 第十一章)

(動画から書き起こしました)

 

旧約聖書での最大のポイントは「神様によって言語をバラバラにされた」ということ。

神様に塔が壊されたエピソードは西暦94~95年ごろに「ユダヤ古代誌」に書かれていることが元になっているのでは?ということでした。そのあたりもとても興味深いので、ぜひ動画で確認してみてください。

 

言語をバラバラにしたことがポイントと聞いて、「うわー、そうかー、目から鱗!!」と、もう一度開いたのがこの「BABEL」というボードゲームです。軽くルールに目を通しただけで、全然理解していなかった!知識が遊びをより楽しくするってのはあるよね!

 

 

 

 

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今回紹介する「BABEL」は、小さな聖書ぐらいのコンパクトなゲームです。(同名とか似たようなタイトルで他にもボードゲームがあるので注意。)

 

 

 

協力しながら塔を建築していく、、、しかし裏切り者がいるかもしれない。崩れたら終わり!というゲームです。プレイヤーは人格カードを選びます。

なるほど、狂信者が塔破壊のために暗躍するわけです。雷に打たれて崩壊する塔の絵が描かれているところを見ると、全体的なデザインはユダヤ古代誌に基づいているようです。

聖書に書いてあることを重視すると、塔の崩壊については言及していなくて、「言語ばバラバラになり、人々が別々の地で生きることになった」ということ。

 

私が「なるほど!」と思ったルールは言語カードの存在です。

このBABELでは言語カードと呼ばれるものがあり、プレイヤーには口パクや、猫語などが与えられます。それぞれが別々の言語で話さなければいけないのです。

協力系ゲームで「しゃべってはいけない」というのはぼちぼちありますが、猫語は頑張って伝えようと思えば伝わりそうで面白い。わかったような気がして、実はわかってなかったってこともありそう。

「にゃーにゃー」と聞いた感じ可愛いからゲーム性があるけれど、多言語の世界で言葉が通じず、起きがちなことを考えると、聖書もゲームも深いなぁと思いました。

 

 

持ち札と、プレイヤー同士のやり取りで決めた、微妙に高さの違う壁を組み合わせながら作っていきます。4とか5と書かれているのが高さの数字です。他の文字は、、、私にはさっぱり読めません。

 

この壁を重ねていく感じ…記憶にあるな…。

キャプテンリノの難度高い版!っぽくないですか?

とにかく楽しいキャプテン・リノは小学校低学年くらいのお子さんにぴったりと思います。これもおすすめ。コンパクトな箱に入っている割にダイナミックに遊べて良いです。

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さて、ゲームはこのように持ち札を駆け引きしながら出し、塔を建設していきます。

塔を完成させたい建設者と、破壊したい狂信者。

 

出た!稲妻攻撃!

 

どんがらがっしゃーん

 

ルールの説明が下手でごめんなさいね。。。

 

やってみた感じ、塔を完成させるのはなかなか難しいのではないかと思いました。

 

この「バベル」ゲーム製作者はすごく熟考して、その解釈を上手くゲームに乗せている感じがします。旧約聖書に書いてあるバベルの話とユダヤ古代誌から一般的なイメージになった崩れるバベルをひとつにまとめていますね。

 

解説漫画もついていて、小さなゲームですが、こだわりがいっぱい詰まっているのがわかります。1回2回プレイしただけではわからない、奥深いゲームです。

 

しかも、この壁に描かれた文字が暗号?みたいなことになっているらしいです。

本当に意味不明。

私には永久に解けそうにないですが、好奇心をくすぐる仕掛けですね〜。

 

ブリューゲルの「バベルの塔」を見て感動した人、ボドゲが好きな人、聖書やユダヤ古代誌が気になる人、暗号好きな人、いろんな人におすすめのゲームです!

東京駅八重洲口、現代アートがアツいんじゃない!?

これまで、アートスペースのハシゴと言えば、銀座が多かったのですが、これからは東京駅のしかも八重洲口に行くことも増えそう!というお話です。

 

www.ma-naru.com

 

東京駅といえば、ステーションギャラリー、KITTEに入っているインターメディアテク、三菱一号館、など丸の内側がオシャレだし、洗練されているし、良いアートスペースや博物館があるイメージだったのですが、八重洲口も今、再開発が進んで少しずつ景色が変わってきましたね!2022年に設置された吉岡徳仁さんのパブリックアートも、印象的です。

 

八重洲口と言えば、旧ブリヂストン美術館、アーティゾン美術館は外せません。

それこそ、東京駅から徒歩圏内ということもあって、地方に住んでいた時は、新幹線の駅から便利なので、さっと立ち寄れる質のいい私立美術館として父に連れられて行った記憶があります。建て替えを経てアーティゾン美術館として生まれ変わり、現代アートにもすごく力を入れていて、面白い企画も多いので前よりさらに好きになりました。

https://www.artizon.museum/

入り口の位置が変わったので、要注意です。以前のブリヂストンを知っている人は、見つけられなくて帰ったという話も聞いています。w

 

そして、OPENしたばかりの、リクルートクリエイティブセンターの新アート拠点、BUG ギャラリー。銀座にあったG8とガーディアン・ガーデンが閉館して、寂しい限りでしたが、ずいぶん尖ったギャラリーが完成したようです。

https://bug.art/

 

最近見た展示を紹介したいと思います。

 

ジャム・セッション 石橋財団コレクション×山口晃「ここへきて やむに止まれぬ サンサシオン」展

(2023年11月19日まで)

サンサシオンとはフランス語で「感覚」という意味なんだそうです。

 

アーティゾン美術館の、所蔵作品とアーティストがセッションするという試みが年に1回ペースで開催されています。

森村泰昌さんが青木繁の「海の幸」を解釈していく展示は見応えがあり強烈に記憶に残っています。今回はセザンヌ雪舟の作品を山口さんが模写して気づいたことなどを展示してあり、山口さんの漫画を交えた文章が痛快で楽しく、全部読みたくなる内容でした。巨大ジオラマインスタレーションみたいな作品は、平面的とも考えられる水墨画の中にある空間を体感できて不思議な感覚になりました。

これは設計図?みたいな。大型ジオラマはぜひ展示で体感してほしい。



山口さんの作品と言えば、超絶技巧の激ウマ絵画、日本風油絵、現代風絵巻物、、、なんと言うのが正しいのかわからないけれど、普段作品の最終形態として見るものがとてもすごくて魅力的なんですよね。今回の展示は絵画作品の割合は少なめだったかもしれませんが、プロセスがたくさん見えて、とてもよかったです。

全体もすごいけど絵画の一部を拡大して見てみると面白い。とてつもない。

 

会場自体の構成も面白くて、テトリスを組んだような壁がパーティションになっていて、足元に空洞ができていて、隣の空間と不思議なつながりがあったり、パーティションの向こうに見える景色の切り取られ方が面白かったりと、いろんな角度から鑑賞できて、気が抜けない構成でした。



パラリンピックポスターの作成に関しての葛藤を描いた漫画も興味深かったです。現代に生きるアーティストが、政治に利用されっぱなしにはならない方法を模索しつつもやりきれなかったジレンマが漫画に描かれていて自分は何ができただろうか。。。と考えてしまいました。

ポスターは、ネオ東京的でSFチックな流鏑馬を描いた作品で、背景の街の中にハンディキャップのある人たちの日常の一コマや、ブルーシートを被った家、福島原発なども描かれていて、オリパラのそもそもの目的、目標はなんだったか、「復興五輪」はどこに行ったのか。色々思い出す内容でした。

 

すごく良かったのに、あまり写真を撮らなかったのはどうしてだろう。見ることに集中できたのかもしれません。スケッチOKの展示なので、スケッチブックと鉛筆を持っていくと良いかもしれません。

 

山口さんが目指しているのは、海外のようにイーゼルを立てて油絵で模写できるような展覧会のようです。この展示もソファや椅子がたくさん置いてあったので、じっくり過ごせます。

 

アーティゾン美術館は、所蔵コレクションも充実しているので、とにかく時間がなくなる。

私のおすすめは、現在洛中洛外図屏風が置かれているお部屋。

日本画は保存の面で繊細なので、美術館などではガラス越しに見ることがほとんどです。

ここも、そうなんですけど、、、ガラスの継ぎ目がないんです。8mくらい。多分、アクリルガラスなんだろうとは思いますが、継ぎ目のないショーケース、やばいんです。

うっかり近寄ってぶつかりそうなくらい、ガラスの存在を消しています。

 

印象派中心に本を読む女性の絵画を集めてコーナーもヨーロッパの文化歴史を知れて良かった。

 

次回のセッションはヴェネチア・ビエンナーレの日本館代表としても話題の毛利悠子さんとのこと、楽しみ〜!

 

と言うわけで、アーティゾン美術館は東京駅・八重洲口エリアのおすすめNo1スポットです!

 

BUGこけら落とし「雨宮庸介個展「雨宮宮雨と以」

(展示会期は終了しました)

これまで、写真とグラフィックの登竜門的コンペ、「ひとつぼ展」「1_WALL」と展開してきたガーディアン・ガーデンが閉館となり、新しい若手発掘コンペと企画展を開催していくアートスペースが、八重洲南エリアのリクルートビルの1階にできました。

コンペもこれまではグラフィックデザイナーの割合が多かったイメージですが、今後はもっと現代アートに向かっていく気配を感じます。前述のアーティゾンを始め、現代アートに力が入った美術館の学芸員、研究員が審査員にずらり。それでもグラフィックデザイナーも審査員に残すあたりが、リクルートのこれまで培った日本の広告、デザイン界を牽引するデザイナーとの関係性と、リクルート(のクリエイティブセンター)らしさ、個性が出て期待が持てます!

 

近年の1_WALLの入選者を見ても、グラフィックと言うには、あまりにも破茶滅茶なのでは…と冷や汗をかくほど尖ったアートな作家が多かったのですが、BUGは「思う存分、めちゃくちゃやっちゃってください。」という方向性を最初から示していて、ドキドキします。

 

去年あたりに崩壊したか?とも囁かれるアートバブルを尻目に、いわゆる現代アートマーケットの潮流には乗らないよ!と宣言した上でのこけらおとし…。

「溶ける林檎」の立体作品が印象に強い雨宮さんですが、初めて作品を直に拝見しました。

 

めちゃくちゃでした(褒め)

 

入り口はオシャレなカフェなので、駅前の喧騒の奥で展示がある、、、と言う導線にまずびっくりしましたが、そんなのどうでも良くなるぐらい引き込まれました。

 

レクチャーパフォーマンスと題したパフォーマンスも、言葉とイメージの洪水に飲み込まれていくような、面白さがありました。アーティストとして全力で生きている。生き急いでいる。どの瞬間もアーティスト。この人が物事をどのように見て、どんな言葉に変換してくれるのか、一瞬も見逃せないような疾走感がありました。



石巻のビデオ作品も衝撃でした。

手に刻んだ母の字。ブラインドが上がり、ガラス越しに見える2020年代石巻の景色。

言葉を失う。

 

これらを見た後に、改めて「溶ける林檎」に向き合うと、印象が変わってきます。

林檎はどうして溶けたのか、溶けたのか?それとも林檎になるための過程なのか?

(作者の意図と違っていたとしても)

自分の人生の全ての瞬間を感覚を研ぎ澄まして、死ぬまで生き切りたい。

そんな風に思える展示でした。

 

今後、BUGがどのようになっていくのかは、まだまだわからないところですが、期待してこれからの展示も行ってみたいと思います。(駅近なのが、すごくいいですよね!オシャレカフェもいつか利用したい!)

 

 

以上、これからも見逃せない進化中の八重洲アートスポットでした。

ハロウィンの仕掛け絵

仕掛けのあるハロウィンアートづくり

ささっと楽しいハロウィンアートができないものかと考えまして、特急で作りました。

試作品のような感じで細部は雑ですけど、アイデアの基になればいいなと思います。



グラデーションを作る

ハロウィンっぽい色の背景色をグラデーションで描きます。

使用したのはアクリルガッシュ

ハケか平筆を使うと良いです。

オレンジと紫がハロウィンぽい。

 

おばけやしきをつくる。

黒い画用紙でお屋敷を作ります。

今回は仕掛け絵にしたいので、窓や扉を開くように切っておきます。

 

仕掛けをつくる

シンプルに扉や窓の中に絵を描くだけでも、楽しいと思います。

飛び出す仕掛けをつくるともっと楽しいかも。

仕掛け絵本の作り方も参考にしてみてくださいね!

 

www.ma-naru.com

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ようこそ、お化け屋敷へ!

シンプルな飛び出すカードと同じ仕組み!

 

窓の扉に引っ張られて、蜘蛛が出てくるよ!

 

月をめくると…

 

ジャック・オ・ランタン

 

子どもたちが大好きな楽しいイベントだし、仕掛けがハロウィンのイタズラっぽくて相性ばっちり。

 

独自のアイデアと工夫を見つけて作ってみてくださいね!

 

野又穫 「Continuum 想像の語彙」展

久しぶりに美術展に行きました。

美術館などの有料展示は倹約家には厳しいものがありますが、見に行って良かったな〜という展示です。

 

オペラシティアートギャラリーで9月24日(日)までなので、最後の週末は混みそう。

 

https://www.operacity.jp/ag/exh264/

 

想像の世界ってリアルに描かれていると、それだけ説得力が増すような気がします。

 

ほとんどの絵に人間の姿はないのですが、階段や柵の高さでスケールを想像することができます。

 

風車や、船の帆、気球などの機能がついた建物も多く描かれています。

 

人の気配がしない、ディストピア感も漂う、不思議な感じ。ちょっと旧共産圏のモニュメント的建築に通じるものがあるかも。

 

騙し絵っぽい、エッシャーのような雰囲気。

 

グラスハウスに植物が閉じ込められてる世界も多く描かれていました。外部にも植物が生えていて、中と外と何かが違うんだろうな〜、とは思うのですが、うまく言葉が出てきません。

私の語彙力は想像の世界だけでなく現実でも厳しい…

外の植物は、人間スケールで、グラスハウスの植物は、建物に合わせて限界まで大きく育っているという点でしょうか。秘密の研究所のようにも見えてきました。

 

もっと写真撮っちゃえばよかった〜。

 

別世界にダイブするような気持ちになれて、とても良かった。

吸い込まれるような気分で、あまり写真を撮りたくならなかった。

 

野又穫さんは、個展を開けば売れちゃう画家で、ほとんどがコレクター所有のため、なかなか美術館などでは見ることができないそうです。オペラシティアートギャラリーは、コレクターからの寄贈があったため、まとまった数をすでに持っていて、さらにいろんな所から借りてきたっぽいです。

 

また、近年世界大手のギャラリーWhitecubeの取扱い作家になったことで、海外でも人気が上昇中。ますます日本では見る機会が減ってしまうかもしれません。

 

今週おすすめの展示、ぜひ見て欲しいです。

 

 

(図録は折りこみページもあり、極限まで細部を見てもらおうというリスペクトが感じられる豪華本でした。)

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