語学の学習って面白いな〜って思います。
小さい頃、英語と日本語を話すバイリンガルに憧れたし、大した英語を話せない今もネイティブに憧れます。
パーフェクトじゃなくても、違う言語を話したり、読んだり、書いたり、勉強すると世界って広がるなと思うのです。
ヨーロッパはお隣の国がとても近いし、言語も似ているところも多い、という理由もあり、数カ国語を話せる、わかる、と言う人が珍しくありません。
多くのヨーロッパ人が英語を学んでいます。
ちなみに、イギリス人はちょっとフランス語に憧れを持っているのではないか?と言うイメージがあります。
ポーランドの人は親日家が多く、日本語を勉強している人が多いです。
私の友人にも日本人女性と結婚した人、日本の文学を同志社で学んだと言う女流作家の人がいます。作家の女性は日本語がペラペラなだけでなく、「祇園精舎の鐘の声…音ではなくて、声と表現する感性が好き。」とか言っちゃうすごい人です。
スペインのバルセロナはカタランと言う独自の言語があり、スペイン語とカタランとどちらも話せます。カタランはフランス語に近いらしく、「フランス語の本はだいたい意味がわかる」とバルセロナ出身のスペイン人が言っていました。
さて、チェコの古本屋さんで、こんな本を見つけました。
チェコの子供たちがドイツ語を学ぶための本。8−11歳向けと中に書いてありました。(Google翻訳の力です!)
1958年発行です。
一瞬、戦時中のものかとドキッとしましたが、そうではありませんでした。
しかし、まだソビエト連邦時代。チェコは当時、東ドイツのように、東ヨーロッパ社会主義政権下でした。
ちなみにプラハの春は1968年。ビロード革命(民主化革命)は1989年。
私の友人のチェコ人は、子供時代に配給に並んだエピソードを教えてくれました。
確かオレンジか何かをもらうのがとても嬉しかったと。
そんなチェコですが、ドイツは大国・先進国だし、ドイツ語も身近な存在だったんだろうな、と思います。
単語がイラスト付きで書いてあります。
左がドイツ語、右がチェコ語。
実践的な会話文がたくさん載っています。
とにかくどのページもイラストが可愛い。
さて、最初のABCの単語のページ、die Fahne(旗)のイラストがチェコの国旗になっていることに気づきましたか?
チェコの国旗はチェコスロバキア時代のものをそのまま引き継いでいるのです。
スロバキアはチェコスロバキアより前の時代のものを踏襲したのが今の国旗です。
どんな言語を学ぶにしても、民族意識、と言うものが見えるような気がしました。
こんなページもありました。
「それは何ですか?」の例文ページです。
ーそれは何?
ーアヒルです。
のような例文の最後にチェコの国旗と共にこう書いてあります。
Was ist das? Das ist eine Fahne. Wie ist die Fahne?
ーこれは何?旗です。旗はなんですか?(Google翻訳そのまま)
ちょっと不自然なので、最後の一文は、「何の旗ですか?」かもしれません。
ヨーロッパの小国のプライドが見える素敵な1冊でした。