ボンジョールノ!!!
マッジョーレ湖はスイスの南に接するイタリアと国境をまたがって細長く南北に広がっています。ロカルノはそんなマッジョーレ湖の北の方にある街で、使用言語はイタリア語です。
スイスだけど、イタリア語!そんな地域があることを長いこと知りませんでした。
まだまだ未知の国、スイス。
鉄道車内放送もイタリア語に切り替わります。
チューリッヒからミラノ方面へ向かう電車をベリンツォーナ(Bellinzona)という駅で乗り換え、ロカルノ(Locarno)に向かいます。ツーク(Zug)という駅を過ぎたあたりからずっと絶景路線です。スイス北部から来て、中央アルプスのトンネルをいくつも抜け、イタリアのすぐ近くLocarnoに来ると、急に南国のようで、全く違う雰囲気です。
縦長のシンプルな四角い窓が並ぶ感じがとてもイタリアっぽい。
ロカルノは街歩きも良さそうですが、この日は天気の良い日を選び時間をかけて来たので、展望スポットに行くことにしました。
オルセリーナ、マドンナ・デル・サッソの聖所へ
ガイドブック通りだと、ケーブルカー、ロープウェー、チェアリフトを乗り継ぐのですが、5月6日まで工事でお休み!(ゴールデンウィークに行く方気を付けて!)
ちなみにこのルートはスイスパス・トラベルカードなど乗り放題の範囲外ですが、持っていると半額程度の割引があります。
ちっちゃくて可愛い青いケーブルカー。お休みはちょっと残念ですね。
インフォメーションで聞いたところ、ロープウェーの乗り場と教会のあるOrselinaまで1番バスを乗るといいと教えてもらいました。
乗り場は駅すぐのTAXI乗り場を越えたところにありました。小さな中洲のようになっていて気づきにくい。Orselina経由であることがバス停に書いてあるのを確認して乗車。
駅のコンビニで、冷たい飲み物とサンドウィッチも。
朝は寒かったけど、ロカルノに着くととても暖かい気候で、昼間から瓶や缶のビールを飲んでるおじさんたちがベンチにたくさんいます。笑
南国のような雰囲気の住宅のある坂道をぐねぐねと上がって行きます。
ロープウェー乗り場の目の前で停まります。展望スポットにもなっていて、景色が最高。
写真を撮っているうちに1台行ってしまったのが見えたので、先にマドンナ・デル・サッソの教会を見学。
屋根側から見たときはシンプルそうに見えましたが、近づくと細かい壁画が美しいです。
中もゴージャス!
ついでにお手洗いもあって助かりました!
本当だったらこの教会は、帰路の寄り道スポット。教会の中を抜けて、小道を歩けば、20分ほどで市街地に着き、景色もいいので通る人が多いようです。
ロープウェーでオルセリーナからカルダーダへ(Orselina-Cardada)
早めに切符を購入。ロープウェーとチェアリフト往復セット券。(36フラン→割引価格18フラン)ロープウェーは30分ごとの運行。この上にあるチェアリフトは13:15まで1時間の昼休みがあると表示が出ていました。(えー!このあたりもイタリアっぽいのかな?)
乗り込むと超満員。自転車の若者も。
待っていた人の中には乗れなかった人も。この後、30分待ち?ハイシーズンは要注意ですね。
カルダーダからチメッタへ(Cardada-Cimetta)
カルダーダに着きました!遊べるところもあるので、ここだけでも結構楽しい雰囲気。景色もいい!
リフトはなぜか安全確認してくれるようなスタッフがおらず(偶然だったのかもしれないけど)勝手に改札を通って勝手に乗りました。
リフトって下りは落ちそうで怖いような、、、と思っていたら、横向きに座るタイプでした。
山の頂上の方は、まだ雪解けから日が経ってないのか、枯れ木枯れ草。
終着点が近づいて来ました!
あ、ブランコしてる人いる!リアルハイジ!!いいな〜。
(この後、写真撮りに行くタイミングを逃してしまいました。残念)
Cimetta(1671m)の展望台へ
到着しました!チメッタの展望台です。
360度絶景!
自転車の人!どこから登って来たのかな!?
石を積んで帰るのが記念なのかな。
マジョーレ湖側にはベルがたくさんぶら下がっていて、鳴らすと山々に響き渡ります。
一生懸命自撮りしようと試みていると、二人組のスイス人に声をかけられました。
50代くらいの女優さんみたいな女性と70代のおじいさん。
「写真撮ってあげるわよ」と。
ありがたくお願いして、しばらくおしゃべり。そのまま一緒にランチに行くことになりました。二人とも健脚っぽい。すごい坂道を平気で降りて行くので必死でついて行きました。
絶景レストラン
まだ雪の残る山を眺められる絶景レストラン!
二人が勧めてくれたPanachéというビールをスプライトで割ったものを飲み、チーズ大好きな私はゴルゴンゾーラのクスクスグラタンみたいなやつ、を注文しました。
二人は親子かと思ったけどそうでもない感じ。
女性の方はチューリッヒから引っ越して来て、半年ぐらいなんだそう。B&Bも経営したり、Youtubeチャンネル持ってたり、ギャラリー経営したりと頑張っているそう。この自然豊かなエリアを気に入ったと言っていました。
「東京はどう?メディアで住環境はいまいちって見たことあるけど」と聞かれて、「確かに。狭いし人は多いし大変だけど、今のところ仕事のためには必要かな、と思っている。」と話しました。
スイスは、旅行で訪れると、本当に美しくて、ゴミも日本より落ちてないし、とても安全で平和と感じます。
人と人との距離はフレンドリー過ぎず、でも優しい。
多くの人が「住みたい!」と言うそうです。実際、10代のお子さんを持つご友人家族がロンドンでの生活は怖いことが多すぎると限界を感じ、スイスに移住してきたそうです。
ただ、一見裕福で幸せそうに見えるスイスだけど、多くの人が物価の高いスイスではギリギリの生活で、10%は貧困層だと女性が教えてくれました。
誰もが理想の街や理想の家、生活を手に入れられるわけではない。
色んな幸運が重なって奇跡のように実現したスイス滞在。こんな贅沢なことをしているけれど、本当は不安定で低収入の個人事業主です。この幸せなヨーロッパでの時間が終わったら、帰国したら、私はどうなっちゃうのかな…と不安な気持ちがよぎりました。
帰りはリフトを使わず、ロープウェーまでハイキング。
お二人が連れていたチワワちゃんもハイキングを楽しんでいました。
翌日はしっかり筋肉痛…
すっかり遅い時間になってしまいましたが、帰りの電車も絶景のスイスを日が沈むまで楽しめます。
サマータイムなので、夜8時でも明るい。
とりあえず、1ヶ月の鉄道パスが切れるまでは、もう少し旅してみようと思うのでした。
今週のお題「好きな街」