なる子とマーナル☆

少女の心を忘れない、なる子とマーナル☆によるアート・旅行・キッズ応援ブログ

昭和生まれは、たまらんよ。「おかんアート展」

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東京都渋谷公園通りギャラリーというちょっと変わった場所が渋谷パルコのすぐ向かいにあります。ここは、アール・ブリュットを中心とした展示をするコンセプトで誕生したようです。

 

今、展示しているのが都築響一さんがキュレーションした、いかにも実家にありそうな手作り作品のコレクション展「日本国おかんアート村」展です。

 

「おかんアート」というキャッチーな言葉とポップで可愛い写真が渋谷っぽくて惹かれます。

 

ここに展示してあるメインの作品は、こういう手芸本を元に作られたり、それをアレンジして作られたものたちです。な、懐かしい〜〜〜!!!

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身内の「おかんアート」を思う

私にとっては、特に父方の祖母が作っていたものと同じものがたくさんあって懐かしい気持ちになりました。もらっても「ださっ!」と思ってました。笑

今思えば、写真だけでも残しておけばよかったかな?

 

捨てられない布切れや荷物紐、チラシなんかを使って作るこれらの手芸は、物資が乏しく、戦後の貧困時代を生き抜いた記憶もある祖母世代には、ささやかながらも心豊かに生きる日々の楽しみだったに違いありません。

 

母方の祖母も、手先が器用で、造花作りにハマっていました。

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今は90歳の超高齢のおばあちゃんだし、デイサービスのお世話になる日々だけど、デイサービスで仕上げてくる塗り絵のクオリティに正直私はビビってます。

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おばあちゃん曰く、「ちびた色鉛筆を渡されて、なんだかよくわからないけどしょうがないと思って必死で色を塗るのよ」ということらしい。

 

祖母の塗り絵とかは、レトロでダサ可愛い都築さんコレクションの「おかんアート」とはちょっと違うけど、「おかんアート」展に行った後に、身内の作品(?)を見ると、以前よりも愛おしさの気持ちが湧いてきました。

 

 

「おかんアート」楽しもう

今回の展示、みうらじゅんさんの冷蔵庫マグネットコレクションなどのマイブームのような面白さがあると思います。

しかし、作者一人一人にアート的意図があったり、アーティストとしての自覚があるかというと、ほとんどの人にそういう意識では作っていないと思う。そんな無意識の産物が、これだけの数で集まるとすごいエネルギーになる。気にも留めなかったものに視点をむけ、新たな価値観を生み出していく。ものの見方が変わるってすごいことですよね。こういうことに気づけることがアートかも。

 

www.asahibeer-oyamazaki.com

 

都築さんはジャーナリストだし、モノだけでなく、個人にもフォーカスを当てるので、紹介文を読むのもドキュメンタリーとしても興味深いのではないでしょうか。

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(このニワトリはただの飾りなのかもしれないけど、ポットに被せるティーコッドとかになったら可愛いな。)

 

 

 

「おかん宇宙のはぐれ星」

そんな「おかんアート展」の一角に特別展示されている作品群があるのです。

特別展「おかん宇宙のはぐれ星」

おかんアートの感覚の近くにありながら、独自の表現を展開する表現者の特別展。ということらしい。

技法などは「おかんアート」的でありながらも、創造性・独創性があるとキュレーターが判断した作品なのだそうです。

 

そこに嶋暎子さんの作品が展示されていました。

以前、ブログで紹介したことがある作家さんです。

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100号ほどの大きさのパネルが4枚分。

しかもまだ未完成で、5枚になる予定らしい!


このとんでもないコラージュの嶋さんの作品については、こちらの記事で紹介しているのでぜひ読んでください。当時の展示は壁が足りなくて、並べて展示することが叶わなかったものが今回こうやって見ることができたのですが、公園通りギャラリーでさえ、まだスペースが足りないように思う。広いところで近寄ったり離れたりしながら見たいな〜。

www.ma-naru.com

 

大量の新聞バックも並んでいて、エコやSDGsが叫ばれる世の中の流れをキャッチし、日々流れ去っていくニュースと情報、時代そのものを記録するツールとして新聞バックを選んだというアーティストとしての意図が感じられる。

 

今回の新聞紙バッグ、紙面がもっと見えるといいんだけどなぁ!

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この作品の面白さは単純なアキュムレーション(蓄積・集積)ではないのですよ。

 

展示の構成上、嶋さんご本人のドキュメンタリー的インタビューが文字化されていました。これからは作品の内容について語れるチャンスがあるといいですよね。

 

このコーナーでは他2名の方の作品が展示されていました。

 

チラシが可愛い

どうぞご自由に、と会場にチラシが置いてあるチラシが可愛いのです。

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このチラシ、開くとさらに!こんなに可愛いポスターになるんです。おしゃれに撮るなぁ!

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路面のウインドウにもポップでキッチュな可愛い写真がいくつか大きく貼られていたけれど、この展示の立役者はこの写真群ですな。

 

おやおや、よく見ると点線が…!

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お気づきですか?

この展覧会チラシを使って箱を作ろう!ってわけですよ。

チラシの箱の作り方↓

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懐かしい〜。結構大きなチラシなので、大きな箱になりそうです。

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できました〜!

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チラシ箱は工作の時にくず入れにするのにぴったりですよね!キッチンでは皮剥きの時の生ゴミ入れにしたり、意外に活躍してくれることがあるので、折り方を覚えておくと便利です!

 

展示は2022年4月10日まで!無料で入れるので、渋谷にお出かけのついでに是非ほっこりしに行ってくださ〜い。

inclusion-art.jp