なる子とマーナル☆

少女の心を忘れない、なる子とマーナル☆によるアート・旅行・キッズ応援ブログ

外国払小切手を、日本で日本円に変える手段が一つなくなった話

誰の役に立つのかこんな話。

でもする。

 

この年末、私にとって、時代の流れを感じさせる出来事がこれだったのです。

 

外国払小切手(クリーンビル)取立の受付終了のお知らせ(三菱UFJ銀行)』

 

は?なんじゃそれ?って感じじゃないですか?

 

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世界ではiPhoneの普及もあってデジタルベースのキャッシュレス化がどんどん進んでいます。日本でもQRコードを使った決算アプリ、「PayPay」のようなサービスが、これからポピュラーになってきそうですよね。

 

 とはいえ、まだまだ現金が強い日本。

その理由として、治安が良いことと、貨幣のクオリティが高く、偽造が難しいことがよく挙げられます。

 

逆を言うと、そこそこ治安の良さそうな先進諸国でも、大量の現金の持ち歩きは大変リスクがあるし、偽札も多い。

 

小切手とデビットカードでキャッシュレス

私がロンドンで暮らしていた10年前、高額紙幣を扱ってくれる店舗なんてほぼなく、非常に嫌がられる。スーパーでもレジの横に黄色っぽいマーカーが置かれていて、怪しい紙幣には、マーカーで線を引くのです。偽札だと色が変わる仕組みなんだそうで、とにかく高額な紙幣は使わないのが基本。

 

その代わり、よく使われるのがcheck(小切手)とdebitカードです。 

銀行口座を開くと、どちらももらえることが通常です。

checkbookと言う小さな冊子とデビットカード(キャッシュカードにdebit機能がついている)この2つで、クレジットカードを持たなくてもキャッシュレス生活ができるのです。

 

デビット機能とは、使い方はクレジットカードに似ていますが、後払いではなく、リアルタイムで口座から払う、そんなイメージです。

お店側も安心の機能ですね。使う側としても、口座の残高管理がしやすく、クレジットカードのように、後で請求が来て青ざめる、なんてこともありません。

 

 check(小切手)とは

 

 こんな感じの紙がメモ帳のように、何枚かセットになっていて、bookから一枚ずつ切り離して使います。

 

①宛名

②金額(数字と英語で)

 例: £100.oo  one handred pounds only

③支払い者(口座の名義が印字済み)

④支払い者のサイン

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は?こんな紙切れの方が信用ならんわ!と、現金大好きなる子は思うのですが、宛名の人以外には支払われないと言うメリットがあるようで、昔からよく使われているようなのです。

 

日本では小切手というと、ドラマとか漫画でしか見ないイメージですが、その辺のおばちゃんでも使っている、というのが欧米の小切手なのです。

 

そんな訳で、ちょっと大きな金額になると、小切手がよく使われます。

その場で書いて渡したら終わりなので、払う方は簡単です。

 

受け取った側は、銀行に行って現金に変えてもらうか、自分の口座に入金してもらいます。パスポートなどの身分証明書があれば、口座を持っていない銀行でも現金化できたはずです。

 

今はどうなんでしょうねえ。もっと進化しているのではないでしょうか。

少なくとも、知っているところでは、店舗のICカードスキャナーにキャッシュカードをかざすだけで、支払いできるそうですよ。自分の口座のカードなら、チャージの手間もないし、ICカードをたくさん持たなくても、1枚で生活できそうですね。

 

日本に完全帰国してから小切手が送られてきた

日本に完全帰国して、しばらくたったある日、思いがけなく支払いの受け取りが発生したのです。支払い主からは、「どうすればいい?できれば小切手がいいんだけど。」と連絡。以前、イギリスに住んでいた時に口座振込も断られた相手だったので、もはや海外送金を頼めるような気がしない。

 

調べると、手数料5000円くらいで日本円に変える手段があるらしい。(手数料高っ!)かなり目減りはするけれど、当分イギリスに行く予定もないし、無駄にするより日本円に変える方がいいだろうと判断し、イギリスの銀行の小切手を日本に送ってもらうことにしたのです。

 

三菱UFJ銀行が取立てを行なっていると聞き、行ってきました。海外小切手を扱っている支店は限られています。適当に近いところに行ってみたら、大きな支店を紹介されました。

いつもの窓口ではなく、ソファのある別階の部屋に案内されました。

あとは、窓口の方に聞きながら、必要事項を書けばOK。

 

せっかくイギリスから送ってもらった小切手ですが、UFJ銀行が、イギリスの銀行に取立てで小切手を送り、手続きのあった日のレートで、UFJ銀行に海外送金されたものから手数料を引き、個人の口座に振り込まれるそうです。

 

そんな訳で、少し時間はかかりますが、支払いの一部を無事日本円で受け取ることができ、無駄にすることなく解決しました。

 

お金の概念は時代と共に変化する

一度このクリーンビル取立のサービスを利用したので、この知らせが届いたのだと思うのですが、今や、海外小切手は時代遅れであるという知らせでもある訳です。

 

クレジットカードだって全世界で使えるし、個人間でもPayPalで簡単に。

ギリシャ危機の時には銀行が凍結された時に仮想通貨を持っている人が注目された。

めちゃくちゃ送金早いらしいですね。

 

先日、骨董市でクレジットカードの支払いをしている人を見て、こんなに簡単にどこでもクレジットカードが使えるのかとびっくりしました。

 

 

本当に、びっくりする。

私が子どもの頃は、本当に「現金」しかなかったのに!

 

小切手に哀愁を感じる日も近いのかな。

 

誰の役にも立ちそうにもないけれど、海外の小切手が日本で換金できなくなるというお話でした。