大阪市廃止は反対票多数で否決されました。
大阪という街の個性を「水都」とした目の付け所は面白いと思いますが、水路の道しるべ、澪標を市章とする大阪市がなくなるのかと思うと矛盾した気持ちになるというか、、、いやいや、私にはもう大阪の投票権はないので見守るしかないのですよ。
澪標(みおつくし)は「浪花百景」という浮世絵画にも描かれていますし、昔から和歌にも詠まれています。
わびぬれば いまはた同じ 難波なる みをつくしても 逢はんとぞ思ふ
とは言え、ビルや高速道路に囲まれていると、川は影になり、水都のイメージはあまりない、というのが大阪出身者の私の気持ちです。
でも、その痕跡を探すのは嫌いじゃありません。
さて、今回のお題は大阪市最古の現役で使われている橋についてです。
最寄駅は大阪メトロ・堺筋本町駅です。
高速道路が上にあり、淀屋橋とかに比べると暗い印象ですが、レトロな装飾が美しい鉄骨と石のアーチ橋です。
造設されたのは大正2年。鬼滅の刃のコスプレとかして訪れてみてはいかが。
下の写真は昭和初期のもの。
本町橋は大大阪時代の風景を伝える遺産の一つではないでしょうか。
橋の歴史としては、豊臣の時代に大阪城と船場を結んだのが始まりとか。
設置されている方位盤には桐の花の御紋が描かれています。
船場の話をするとこれまた長くなりそうなので端折りますが、大阪城下として開発され、繊維問屋が立ち並ぶ場所となり、その名残が「船場センタービル」となっています。
高速道路の下ずーっと問屋街。昔は相当賑わったそうです。今も面白い店が多いので、私もふらふら歩くことがあります。小売りしてくれるところも多いです。
(最近外装がリニューアル)
さて、そんな大阪最古の橋、本町橋のすぐ近くに有名なレトロ喫茶があります。
「ゼー六」です。
スーパー昭和レトロ!
趣のある店内。狭いけれど、10席ちょいある。
ただし、感染対策のために、現在店内に入れるのは5名まで。
名物のアイスモナカと自家焙煎珈琲のセットが390円。
390円…!?やっす!!
(これでもだいぶん値上げしたっぽい)
アイスのモナカのお味は非常にさっぱりしていて、懐かしいとも言えない不思議な感覚。
物資の少ない時代に工夫して作ったレシピらしい。
この味はなんだろう、、、と思いながら横に置かれた新聞記事コピーのインタビューを読んでみる。
記事によると、アイスモナカの材料は企業秘密だが、媚薬が入っているらしい。
「愛す、愛すってね。」
…
ご主人…!