特別お題「わたしの推し」
推し。めっちゃ推し。
飽き性の私が、この一年は寝ても覚めても山田五郎。(と、ワダちゃん)
寝ても覚めてもは言いすぎたかもしれないけれど、
すっかり五郎さんに夢中になってしまいました。(ワダちゃんも)
なんのことかと言うと、もちろん皆様ご存知のキューピーメガネおじさん。評論家で編集者、文化系知識人・山田五郎さんのことなのですが、ちょうど1年前くらいから始まった山田五郎さんの美術系Youtubeチャンネル「山田五郎 大人の教養講座」が爆裂に面白いのです。いつの間にか登録者数も30万人越え。感慨深い。
言わずもがな、おしゃべりが上手でユーモアのある五郎さんのチャンネルなので、そりゃもちろん面白いのですが、五郎さんの知識の深さに圧倒されます。そして「オトナ」なだけあって、テレビや教科書では解説しきれないアーティストたちの変態っぷりとか、高尚とは言えない俗っぽい人間臭さとかがここではあけすけと語られるのです。
悪いやつじゃないんだけど、めんどくさいから友達が離れていくゴッホ
女の子大好きなのに目も合わせられないドガ
むっちり大好きルーベンス
つるつる大好きアングル
下手の天才ルソー
世紀の暴れん坊カラヴァッジョ
逆境に立ち向かう才女、アルテミジア・ジェンティレスキ
などなど、どのエピソードも作家や時代背景のことがよくわかるし、「見に行きたい!」気持ちになります。
ええ味出してるワダ
このチャンネルで重要なポジションにいるのが、声とイラストでしか登場しないアシスタントの「ワダ」。どうやら20代の女の子のようですが、特に西洋史にも美術史にも縁のない人生を送ってきたっぽい感じがすごく良いです。
「なんでゴッホはひまわりをたくさん描いてるのか」
など、毎回ワダちゃんの疑問から始まるのです。
確かに、私自身、その絵を教科書とかどこかで見たことはあっても、「有名な絵」で終わらせてしまっていたかもしれません。
我らのワダちゃんは、まさに無知な私たちの代表のようなそんな存在です。五郎さんは呆れたポーズを取りながらも優しく受け止めてくれるのです。時々、ワダちゃんの鋭い視点に「おっ」となります。
五郎さんとのやりとりがほっこりするので、これが楽しみで試聴している人も多いはず。
もう中高の美術鑑賞の授業、五郎でよくね?
そう言ったのは、某アート系施設に勤務する友人でした。
恐る恐る、「五郎推し」の話を「オペラシティギャラリー和田誠展」の1時間待ちの大行列に並びながら切り出したところ、友人も「五郎推し」であることが判明したのでした!!!
(推しが一緒ってこんなに盛り上がるんですね)
多分、私たちの美術の先生たちって教科書に載っているようなことしか知らないし、ここまで詳しく解説できる人ってほとんどいないと思います。っていうか、このクオリティで解説できる人、日本に他いないんじゃないの?
五郎さんの講座は教養講座だけど、同時にエンターテイメントになっているのです。
何でもかんでもエンタメ化すればいいとは全く思っていません。誰にでもわかりやすくしようとかすると、内容がぺらぺらになりかねない。そういった類いのものにがっかりしたことはありませんか?
五郎さんのチャンネル、ガッカリしません
と、各方面で熱弁しているのだけど、美術系のくせにオススメしても見ない輩が何人かいて苛立っています。
ここまで読んでしまったあなたはYoutubeのリンクをクリックですよ。
五郎さんのチャンネル、まじでガッカリさせないから!