相談を受けました。母からです。母にはふたりの孫がいます。
そう、私には甥っこがいるのです。遠くで暮らしているのであまり会うことはありませんが、比較的近い母はまだ下の子が乳児ということもあり、お手伝いでたびたび孫を連れて遊びに行ったりしているのです。
甥っ子はまだまだおしゃべりも拙く、「ちょっと何言ってんのかわかんない」時があるそうです。(母談)
こんなことがありました。
というわけで、何いってんのかわからなかったため、なんとか分かろうとして、何度も聞き返した結果、癇癪を起こしてしまったということです。
「こういう時、どうすればいいの?」という相談です。
母は、なんとか孫が何言っているのか理解しようと頑張った。
甥は、何度も伝わるように頑張って言った。
なんとなくわかったふりして、わからないことを流すのもどうかと思うしね。
そして、こんなに何回も聞かれたら、大人だったらもっと早い段階でキレてるかもしれない。3歳児、よく頑張ったよね。
「何度も聞いて、かわいそうなことしたな〜、って思ってね。何度も聞いてごめんね、って言ったんだけど…」とのこと。
過去に子どものアンガーマネジメントについて書いたことがありました。
怒りのメカニズムとして、何もないところから怒りは生まれず、「悲しい」「寂しい」「思い通りにいかない」「期待を裏切られた」などの感情から怒りが発生します。
3歳児は、頑張って伝えようと何度も同じことを言いました。本当はおばあちゃんにわかって欲しかったけれど、わかってもらえず、悲しい気持ち、悔しい気持ちになったのだと思います。その気持ちが溢れると怒りに変わってしまうのです。
「おばあちゃんが何度も聞いて、ごめんね。」と言いましたが、「もっといい方法があったのかな?」とモヤモヤした気持ちになり、私に相談してきたのです。
怒っている子には共感の言葉をかけよう
どうして怒っているのか、今回の場合はわかっています。
母は「何度もしつこく同じことを聞きすぎた。悪いことしたなーと思ったので、ごめんと言った。」と言っています。
これは母の視点です。
では、3歳児の気持ちは?
「頑張って言った。わかってもらえなかった。困った。つら…。」
一方的に「ごめん」と伝えるだけではなく、「頑張って言ったもんね。わかってもらえなくて困ったんだよね。何度も聞かれて嫌な気持ちになったんだね。」と共感の言葉をかけてあげると、安心する気持ちが生まれ、癇癪が収まるのも早いかもしれません。
「なるほどね、心に寄り添うのか。」と母は納得した様子でした。
と、ここまでは母と話したことです。
この後、このことを振り返り、「小さな子どもにとって、自分の気持ちが伝わらないことは【不安】になるだろうな〜。」と、怒りの前の第一感情について考えてしまいました。
結局、3歳児は何が言いたかったのか
3歳児は、「パトカーを見て、そのパトカーの特徴を不思議に思い、何の意味を表しているのかを携帯(スマホ)で調べてみたけれど、結局わからなかった。」ということをおばあちゃんに伝えたかったのです。
まず、「ぼくのたーたい」は「ぼくのケータイ」でした。
そして「×ぼくの」「○パパの」!
ここにもトラップが。
3歳児、物の所有権理解していない問題!!
他にも、「昨日・今日・明日」の時系列がはっきりしていない問題。
個数、回数などの使い分けができない問題。
などなど、会話に潜むトラップ数知れず。
たくさんおしゃべりできるようになってきているので、そのまま鵜呑みにしてしまいそうになるけれど、よくよく吟味して聞かないと真相がつかめないことがたくさんあります。
子どもの心に寄り添いながら、会話を楽しみたいですね!