いろんな状況の人がいますが、周りのアーティストの多くはこう言っています。
「元々アトリエにずっといるから。生活は変わらん。」
アトリエ…なんて素敵な響。これはさてはフランス語だな。
英語では「スタジオ」って言います。「Studio for Artists」ですね。
アトリエだなんてなんだか優雅な感じがしますが、それは気のせいです。温室のような部屋に燦燦と降り注ぐ陽の光の中で油絵描くとか、妄想です。
ほとんどの若いアーティストたちは、倉庫みたいなところとか、廃ビル寸前のところをシェアして使っています。ドロドロのぐっちゃぐっちゃな中、何かを生み出しています。
そう、それがシェアアトリエ。
売れっ子アーティストなら、自宅の一角がアトリエかもしれないし、自宅の近くに大きな部屋を借りて使っているかもしれないけれど、アーティストっていうのは基本貧乏だし、なるべく広い場所をなるべく節約して借りたい。だから、倉庫みたいなところとか、廃ビル寸前のところを仲間と一緒に借りてシェアして使っているのです。
シェアアトリエを目的としているような建物は、改装OK、騒音OK、24時間アクセスOKなところが多いです。絵の具で汚したり、ドリルで騒音立てても大丈夫だなんて、そんな物件滅多にありません。
それでも存在するのがシェアアトリエ。シェアアトリエのメリットは、もちろん安く借りられることと、すでにシェアアトリエになっちゃっているような建物はオーナーが破壊創造活動に寛容であることです。
何よりシェアアトリエには仲間がいる。
「あなた、そんなんで人生大丈夫?」みたいな仲間がうじゃうじゃいる、、、ということもありますが、アートという共通言語を持っていて、話をしていて刺激的な人に囲まれて制作するのは本当にメリットなんですよ!自分の作品にちょっと行き詰まった時とか、人と話すと霧が晴れるみたいなこと、あるんです。
だから、あえてシェアアトリエを選んでいるアーティストって結構いると思うんです。
私はアパートの自宅をアトリエにしています。本来なら居間になるであろうスペースにでっかい板を入れて作業台にしています。そんじょそこらのダイニングテーブルより大きい机になりました。
こんなに広かった机の上も、今はもう、なぜか物で埋もれています。
そして、一人での作業は孤独。
孤独すぎてパートナーを求めた結果、妄想コロナ離婚に至るまでに。
そこで、アーティスト仲間で、オンラインでつながりながら各々制作をするという試みをやってみることにしました。
オンラインシェアアトリエという概念の誕生です。
3人という少人数ではありますが、声かけに賛同してくれた友人とランチミーティングからスタートし、おしゃべりもしながら制作。
みんなそれぞれのアトリエや自宅にいるけれど、作品の話もできるしすごくいい。友人たちも子どもや大人向けにワークショップを開催したりしているので、オンラインワークショップについての情報交換もできました。
私自身、集中力の持続が課題なのだけれど、いい感じで人の目があるので、制作にすごく集中できる。ついついスマホいじったりがなくなるので非常に作業効率が良い。
好きな時にトイレに行っていいし、好きな時におやつタイムにしてもいい。
作品の進捗状況もお互いに見れてちょっと面白い。
あっという間に6時間経ちました。おいおい喋りすぎ。
継続するべきかどうかは、もう少しやってみないとわからないけれど、新しい概念を持つことができたのは収穫です。週一ぐらいがちょうど良さそう。
本当は実際に会えるといいんですけどね!
今週のお題「会いたい人」
お題「#おうち時間」