ブログを1日お休みしました。耐えきれないほどの睡魔に襲われ、その後10時間寝ました。久しぶりに運動をして体が疲れたのかもしれません。
それほどの運動かと言うと、全然それほどでもないので情けないです。
さて、小学生の集団登下校について、どう思いますか?
今回は集団登校、集団下校のメリット・デメリットについて考えます。
集団登校・集団下校について
「当然あって当たり前。」と思っている地域もあれば、「そもそもない。」という地域もあります。そもそも集団登下校とは。
【集団登校】
一般的には家の方面別に『登校班』なるものが存在し、歳上の子が班長さんになって集団登校することが多いでしょう。集合時間・集合場所があり、子どもたちが集まると学校まで集団で移動するのです。ほとんどの場合、子どもたちだけで登校します。
【集団下校】
集団登校の反対。と、思われがちですが、微妙に違います。
普段は下校時間は学年により違うので、登校時のような下校の仕方はできません。そして、目的地もバラバラです。
集団下校は、ある程度の方面・ルートに子どもたちを割り振り、自分の家がコースから離れるところで「さようなら。」です。
何か事件が起きた時や、防災訓練を兼ねてなど、理由がある時に行われることが多いです。学校職員、教員、もしくは保護者などが付き添って帰ることが多いようです。
新一年生は初めの3日間〜1週間程度、集団下校になっているというのをよく聞きます。
方面別に送り出しをしていても、子どもたちだけで出発するとすぐバラバラになるので、(登校と違って集団で行動できているかを確かめることができない。)集団登校ほどのまとまりはないのが通常でしょう。
集団登下校のメリット
子どもたちだけの集団登校、集団下校のメリットは、ズバリ、「防犯」だと思います。
ひとりよりも、集団の方が狙われにくい、というわけです。
ちょっと田舎の方に行くと、歩いている人はほとんどなく、車ばかり、という地域もあります。集団登下校が防犯になるというのは頷けます。
友達との登下校はおしゃべりしながらの楽しい時間。ひとりよりも楽しく学校へ行けるのもメリットと言えるでしょう。
集団登下校のデメリット
しかし、メリットよりも、デメリットの方が、子どもたちの日常生活から身近なところにある、と言えます。
子どもたちが集団になると必ず起こるのが、人間関係のトラブルです。
A:「Bくん、走らないで!先生も言ってたでしょ!走っちゃダメ!」
B:「走ってない!早歩き!」
A:「嘘!走ってた!」
B:「走ってないって言ってるだろうが、バカ!」
A:「バカって何よ!バカって言う方がバカなのよ!」
B:「ブス!」(石投げる!)
→Aちゃん、怪我する。
→学校、保護者巻き込み大問題。
これ、極論ではなく、「あ〜、あるある。」って感じですよ!
そうでなくても、おしゃべりしていると注意力散漫になる。
ついつい楽しくなって、雨傘を振り回してひっくり返したり、ちゃんばらしたり。
同じ学年ならまだケンカですむ話も、縦割りの登下校班では、イジメになることもあります。
また、時々、集団登下校の子どもたちに車が突っ込む痛ましい事件がニュースになります。まず第一に車が100%悪いです。そこははっきりと断言しておきます。
その上で、集団登下校中は集団心理により子どもたちの緊張感が薄れる、ということを指摘しておきたいと思います。
子どもたちが、軍隊のように隊列をなして移動するなんて、あり得ません。
あっち行ったりこっち行ったり、歩道から道路へはみ出したり、見ていると結構ハラハラします。近くを通る車も嫌だろうな〜。
下校班で帰宅する子どもたちが、全速力で角を曲がって飛び出してきたときは、「西宮神社の福男選び」が脳裏をよぎりました。本当に笑っちゃうほど怖いです。
集団登下校のジレンマ
交通安全の観点から見ると、集団より、個別に歩いた方が緊張感もあり安全。
しかし、防犯の目で見ると、集団の方が安全。
そんな訳で、
「なるべくまとまって帰ってね。ふざけたり走ったりしないでね。ケンカしないでね。交通安全に気をつけてね。」という、無茶振りのような注意を子どもたちに投げかけることになるのです。
防犯力は地域力
私が住んでいる地域はどうやら登校班はないようです。
朝は比較的子どもたちも落ち着いています。
下校時の方がテンションはアゲアゲです。
通学路には、シルバーさんが立ってくれています。いつもではないけれど、黄色い旗を持ったシルバーさんがいると安心感があります。
シルバーさんは交通安全のため、横断歩道で立っていることが多いように思います。
防犯という点では、人通りが少ない道にいてくれる、というのもとても有効です。
朝の時間、余裕のある御宅が門のあたりに椅子を置いて、おばあさんやおじいさんがそこに座って登校を見守ってくれる、という地域もあるそうです。
私の家の近所にもそういう方がいらっしゃいます。ちょうど、家が通学路に面していて、朝になるといつも椅子を出して、ちょこんと座って子どもたちに「おはよう。」と挨拶されています。
もう成人している若い女性が、通勤途中か、そのおばあちゃんに「おはようございま〜す。」と挨拶して、二言三言、言葉を交わす様子を見たことがあります。
それだけ長く、地域を見守っていらっしゃるということなのでしょう。
不動産屋さんに今住んでいる部屋を紹介してもらった時に、「オートロックとかはないけれど、ご近所セキュリティが守ってくれると思います。」と言われたことを思い出しました。
地域の力で、子どもたちの安全を守れたらいいな〜!と思うのでした。
【追記】
最近の事件などのせいか、この記事を読んでくださる方が増えてきているようです。子どもの防犯について、参考にさせていただいている本がこちらです。
この記事のイラストに「くるっ」と振り返る女の子を入れていますが、時々振り返ってみる、というのも子どもたちが自分でできる防犯です。もちろん大人にも通じますね。特に若い女性とか、ひったくりに遭いやすいといいますし。
武田さんの本は現実的で納得できる内容が多いので、大変参考になります。お願いすればPTAや地域でワークショップや講演をしてもらえます。実際ワークショップを受けたことがあるのですが、「くるっ」と振り返る防犯も盛り込まれており、大人の私も実践しています。