なる子とマーナル☆

少女の心を忘れない、なる子とマーナル☆によるアート・旅行・キッズ応援ブログ

おばあちゃんは私のことを若くて痩せていると思い込んでいる

おばあちゃんの家に行くのが怖い。

今年87歳になる祖母は、腰は曲がっているものの、そこそこ元気に生きています。

 

夏休みには会いに行くのが子どもの頃からの定例イベントでありました。

大人になった今でも都合がつけば泊まりで行くこともあります。

 

だけど、私はおばあちゃんの家に行くのが怖い。

 

おばあちゃんは、とにかく孫にあらゆる物を食べさせようとする。

孫の私はフォアグラのガチョウ状態。一泊1kg増が宿泊の目安なのです。

3日泊まれば3kg増える。もう、恐怖。

 

おばあちゃんは孫に食べて欲しい。あと、食事サイクルが異常。

朝8時には、ちゃんとした和定食が用意されていて、デザートたっぷり果物を出す。

さらに10時には朝のおやつと言ってお茶となんらかのお菓子が出てくる。

 

お昼ごはんには「若い子はこういうのが好きなんでしょ。」と言ってスーパーで買ってきたピザとか、カレーを出す。嫌いではないけれど、昨日の夕飯の残りでもいいのだけど。

もちろん「果物は体にいいのよ。」と言ってデザートを出し、午後3時には「おやつ」がある。叔父がプレゼントしたネスカフェドルチェグストを使いたがるけれど、ほとんどのカプセルが砂糖入りなので、注意が必要。

なる子は砂糖入りのコーヒーはあんまり好きじゃない。

そもそもインスタントはそんなに好きじゃない。以前は「バリスタ」があって、「インスタントとは思えない美味しさ」と世間の評判は上々のようだけれど、私にはインスタントの味しかしなくて好きじゃなかった。

それに比べたらカプセル式のドルチェグストは良いけれど、こんな高級な機械を使って飲まなくても、ワンカップのドリップバッグコーヒーで私は十分。

 

 

砂糖なしの在庫がなかったら、仕方なくそれをいただくのだけれど、「はい。」と当たり前のようにスティックシュガーやシロップを渡される。

「いや、使わないから。」と断ると不満そうな顔で、「ちょっと甘いのが美味しいのに。」

甘党のなる子も「うげ〜」となるほどの糖分量。怖い。

更に甘いおやつを食べるのですよ。

 

なんとか摂取したカロリーを消費しようと、お手伝いをしようとするも、全力で阻止され、座らされる。ダイニングテーブルから離れられない。

 

だいたい、このダイニングルームはおばあちゃんの家の中で一番狭い空間なのに、「ここにいろ。」と言われる苦痛ったらない。

 

ど田舎にある祖母の家はど田舎では大きくないけれど、都会で貧乏暮らしの私からすると、めちゃんこ広い。グランドピアノと大きなソファがある広いリビングルーム。床の間がある和室の客間。バーベキューができるぐらいの芝生の庭など、ゆったり過ごせる場所が山ほどあるのに、狭いダイニングルームに軟禁されるのである。完全に設計ミス。どうしてこのダイニングはこんなに狭いんだ。

f:id:ma_naru:20190821223808j:plain (田舎の庭は広い。向こうの林は敷地外。)

 

おやつが終わってひとしきりお喋りしたら、もちろん夕飯の支度。

たっぷりの夕飯が終われば「果物は体にいいのよ。もちろん食べるでしょ。」と普段は食べない量の果物が出てきて、その後、夜のおやつが待っている。

 

毎回行くたびに食べ過ぎて気持ち悪くなり、便秘になり、太る。

 

恐怖以外の何ものでもない。

 

対策を練っていく

できれば日帰りで逃げたいところだけれど、今回は1泊することにした。仕事をやめたので、「明日仕事だから」という言い訳が使えなくなってしまったのである。

 

おばあちゃんはできるだけ私に長く滞在してほしいということを知っている。

でも、おばあちゃんの話は基本つまんないし、長くいればいるほど体重が増える。

 

一泊がギリギリ耐えられるライン…!

 

更に今回は対策を練って行くことにした。

 

まず、ゲリラ作戦

前日の晩に電話し、「明日行くから」と告げた。

行くことを数日前に知らせると、ご馳走の準備をしてしまう。そこで、突然行くことにしたのだ。 

最近おばあちゃんは免許を返納し、車は廃車となった。タクシーがなければ買い物にも行けない。準備をする暇を作らせない作戦だ。

 

ところが、「駅まで迎えに行くから一緒に買い物しよう」とおばあちゃんが言う。手強い。おばあちゃんとの買い物は恐怖だ。「なる子ちゃん、こんなの好き?」と聞いてきて、「まあ、美味しいよね、好きだけど。」と言うとすぐにカゴに入れる。欲しいとは言っていない。「いらない」と言うと遠慮していると思うのか、同じものを2個も3個もカゴに入れる。あの失敗は2度と繰り返したくない。

 

駅まで来ると言う祖母を、「タクシー代がもったいな過ぎる。私が昼ごはんも買っていくし、夕飯の買い物もする。」と説得し、なんとか留めることに成功。

 

昼過ぎに祖母宅に到着し、お弁当を食べる。

案の定、祖母は大量に残し、「なる子ちゃん、これ美味しいから食べなさい。」と押し付けてくる。

来た。

今までの私はお腹一杯でも「残してはもったいない」と正義感と貧乏性から食べていた。そして食べ過ぎて後悔する。こうなることはお見通しなのである。

「私もお腹いっぱいだからお夕飯のおかずにしよう。」と回収。

よしよし想定内。

お夕飯は今回私が作ることになっているし、お弁当が残ることを想定した量の買い物をしてきたのである。

しかし、「若いんだから、もっと食べられるでしょう?」となかなか引かない。一体私をいくつだと思っているんだ。おばあちゃんは私のことを若くて痩せていると思い込んでいる。しかし、世間的にはBBAでややぽっちゃりである。

 

ちなみに滝川クリステルが結婚したことで、「なる子もまだイケる。」と祖母は勘違いしている。いやいや、年齢とか容姿とか、学歴とか職歴とか家柄とか、色々違うから、無理だから、ね、おばあちゃん。そして、クリスタルじゃないよ、クリステルだよ。

 

お昼ご飯を食べながら、今どれだけ健康に気を使っているかを力説しておく。特に砂糖は取らないようにしていると強調しておいた。この後のおやつタイムを避ける為の伏線である。

 

「でも、果物は大丈夫なんでしょ?」漫画みたいなスイカが出てきた。

 

周りがスイカ畑なので、毎年農家の方からいただくのです。美味しかった。(食べ切ってしまった。)

 

この日は祖父がお世話になっている老人ホームに訪問したことでおやつタイムを乗りきることができた。よしっ!

 

夕飯は私が作る野菜たっぷりのラタトゥイユ

…とお弁当の残り。

だけの予定だったけれど、「美味しく炊けたのよ」とかぼちゃの煮付けがど〜んと出てきて、お味噌汁とお漬物は絶対にないといけないらしく、いつの間にか追加されていた。

デザートは梨。

夕飯の量はコントロール仕切れなかった。負けた。

 

おやつは食べない宣言と、スーパーに買い物に行かせない作戦が効いたようで、夜のおやつタイムはなかった。

 

ただし、いつでも開けますよ、と羊羹が常にテーブルの上にスタンバイしていた。

 

「羊羹食べない?」「食べない」

「いい羊羹よ。」「そうだね、美味しそうだね、でも食べない」

 

元々、甘いものは大好きだから、本当に試練だったけれど、乗り切った。

よくやった、自分。

 

翌朝は焼き鮭を中心とする和定食で、デザートはりんご1個分。

 

11時くらいに「あら、おやつまだだったわね。」と言い出したので、「お昼の準備しよう!!」と止めた。

 

お昼は前日に買ってきたクロワッサンとラタトゥイユの残り。

意外とボリューミーになってしまったけれど、まあ大丈夫かな?

 

結局、羊羹は土産だと言って持たされ、大きい梨もひとつ持って帰ることになった。2個持たせようとしていたけど、断固拒否した。甘い紅茶のペットボトル飲料を「電車で喉が乾くだろうから。」と渡してきたけれど、緑茶のペットボトルと交換してもらった。

 

今まで遠慮していたけれど、今回は随分恐怖と向き合うことができたように思う。もう食べ物を詰め込まれるだけの自分はいない。

 

今回は、今回こそは、1泊1キロ増量を避けることができたか!?

 

 

帰宅し、ドキドキの計測タイム!

 

 

…結局1kg増えてるんかい!!

 

(動いてないからな。)