気づいてなかった自分への戒めで、大フォント、太字、文字色赤で書く
10月1日は都民の日でした。
ブログの説明に「アート」の文字を入れているのに、家でまったり過ごしていた自分に翌日になって気づき、愕然としています。
放課後の現場で働いていた頃は都民の日は1年の中で忙しい日のひとつでした。
なぜなら、小学校は休みでも、保護者は休みじゃないので、早朝から子供たちをお預かりするからです。都民の日にシフトで休みなんてことはありません。時間差で早番になるか、遅番になるか。私は現場責任者だったで、ほぼ12時間拘束なんてこともありました。(ブラックっぽく聞こえますが、超過勤務した分は、別日に午後から出勤にするなど、月の所定労働時間を超えないように調整していたので問題なし。)
話が横にそれましたが、こんな事情があったこともあり、美術館好きでも都民の日に美術館に行くことがこれまでなかったのです。
すっかり忘れていたのです。
都立の美術館は、都民の日、入場無料、だってこと。
上野にある、東京都美術館、
そして恵比寿ガーデンプレイスにある東京都写真美術館です。
(他にも庭園とか植物園とかが無料になるので調べてみてください。都立、区立の小中高はお休みになる所が多いので、親子で行けそうな所は大体混んでいると思いますが。)
昨日なら無料だったのに〜、という単純な話ではないのです。
遡ること、2日前の月曜日…
都心に出る用事があったので、ついでにどこか行きたいな、と思ったのです。
以前から見に行きたいと思っていたのが、東京都美術館「伊庭靖子展〜まなざしのあわい〜」
名作揃いの「コートールド美術館展」も開催中。(同時拝観割引があるけれど、今回はパス。5月にパリで見た展示と内容が被っているから。)
東京都美のウェブサイトを確認すると、東京都美術館は、第1・3月曜日休館。
「第5月曜日だから大丈夫」
月曜日は美術館お休みが多いからね。もう一度確認。
「よし、大丈夫」
その結果がこれです。
休室日、とは…!
念の為、館内に入ってみると、たしかに開館はしている。しかし、企画展は休み。
「ホームページに第1・第3月曜日が休みって書いてあったから来たんですけどね。」
受付インフォメーションでこう尋ねたのは私ではない。同じタイミングで入館してきたご年配のご夫婦である。
受付の女性に苦笑いされながら、「特別展は月曜日お休みなんです。」と説明される。
明日から10月とはにわかに信じがたい9月の最終日、強い日差しが照りつける、台風が接近する日本列島上野公園、暑い昼下がりのことでした。
気を取り直して
月曜日は美術館巡りの鬼門。
じゃあ、ほかの展示へ、というわけにもいかない。
なんとかこのミスを取り戻そうと思い、
「そうだ、増税前に無印で買い物でもしておこう」
とたどり着いたら
「これからも消費税込み価格。」
とまっすぐな瞳でこちらを見ているクラゲとタコのあいのこみたいな奴が店内ポスターの中で泳いでいた。
そして、今日、10月2日。
正規料金をしっかり払って入場した、伊庭靖子展は、素晴らしかった。
入り口で、「ユニクロアプリ提示で200円オフ」の掲示が見えて、ユニクロアプリをダウンロードしていない私は、更に複雑な気持ちになったけれど、
「我こそは、アートを愛し、アートに愛された女…あいちトリエンナーレの文化庁補助金が打ち切りになった今こそ、アートにお金を注ぐのだ。」
呪文の様に自分に言い聞かせ、荒ぶる気持ちを落ち着かせた。
伊庭靖子さんの作品はハイパーリアルなのにどこか曖昧で、魅力的だった。相対するものが、同時に存在する矛盾が美しい。
器などの静物画を写実的に描いているのだけど、アクリルボックスをかぶせて描いた作品は、周りの景色、光が写り込み、イメージが介入してくる、キュビズムの系譜を感じる。
映像作品もあって、寄り目にすると立体的に見える作品があったのだけれど、どうやら私は凸凹が反対になってしまうらしく、寄り目3Dが完璧に見える人の20%くらいしか楽しめていないと思う。でも、なんかもにゃもにゃ動く感じが面白かった。
2019年10月9日までです。気になる方はお早めに!
満足満足で帰宅中、節約のために最寄りでない駅から自転車で爆走中、チェーンが外れました。(修理費1000円)
宣言…来年こそは、都民の日を活用します。