なる子とマーナル☆

少女の心を忘れない、なる子とマーナル☆によるアート・旅行・キッズ応援ブログ

【朝ドラ・スカーレット】家族のことは家族にしかわからんのや

「お母ちゃん達に伝えておきたいことある。うちにとってはいい話や。」

「まあ、いい話なん?」

 

朝の連続ドラマ小説を見てない人には何のことかさっぱりわからないだろうけれど、今週はマジで波乱の週なのです。

 

「お母ちゃんが倒れた。」と嘘の電話を入れて、自分が無理やり大阪で働かせている娘、喜美子を信楽に呼び戻すところから始まった今週。

 

毒親論争が巻き起こっています。

誰かとこの問題について語り合いたい気持ちですが、その相手がいないので、とりあえずこちらに書き出している次第です。

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父がクズ

時代性を考慮してもクズ。

そもそも物語は借金取りから逃げて大阪から信楽に引っ越してくる所から始まります。この父親が、超見栄っ張りのクズ男です。強いていい所を挙げるなら、家族と友達が大好きって所ですが、家族大好きもここまで来ると、もはや依存。唯一自分の我が通せる相手として甘えまくっている精神年齢の低さ。

お酒と見栄のためにお金を使い、借金をする。しかし、「1円たりとも踏み倒したくない。全部返す。」とよくわからない意地と見栄を張る

自分が嘘をついて引き戻した喜美子に「信楽で働け!」と言い、その日は娘が帰ってきた嬉しさで、大勢客を呼んで宴会。「なんか知らん、突然帰ってきたんですわ〜。喜美子ー!喜美子ー!酒や、酒持ってこい!」と高笑い。

 

(なんや、この昭和のおっさんは…!しかも何となく、自分の親父とか、親戚のおっさんと重なる部分もあるように見えて…き、きつい!胸がえぐられる。)

 

妹直子からは「見たら目が腐る!」と言い放たれる始末です。

よく言った直子。思春期の君の言葉は視聴者の気持ちを代弁している!

 

役柄がそうなだけで、北村一輝さんの熱演ぶりには度肝を抜かれています。目が腐るどころか、名演技は眼福でございます。

 

頼りない母

くそ無邪気な母親は、ネット界隈で毒親と大評判です。「こっちは大丈夫やから。」とどう考えても大丈夫じゃない風に言う。

家庭での発言権はない。と言うか、ろくに発言する気持ちもない。男を見る目もないし、女の幸せは結婚だと思っているし、喜美子から「大事な話」と言われて絶対結婚だと思ったし、女には学がなくていいと思っているし、自分は学がないから何もわからないのだ、と考えることを放棄している、ように見える。

 

(ああ、苦しい。おばあちゃんを思い出す。行き遅れの孫がいつ結婚するのか、まだ心配しているし、ワイドショーの結婚ネタが大好き。結婚以外の生き方をどうして想像できないのか。)

 

しかし、女の甘え方だけは天然で持っているので、「うちは大丈夫。心配せんでええ。」と言いながら、肉も買えない台所事情を娘にちらつかせ、「お金がない。お金助けてほしい。」ことをほのめかす。

 

(お金のことではないけれど、大丈夫じゃないのに「大丈夫」って言う所は、ウチのおばあちゃんも一緒だわ…。)

 

富田靖子さんが、素晴らしい。

 

直子と百合子

妹二人の様子は本当に泣ける。この二人には精神的支えがない。直子には戦時中のトラウマがある。百合子は学校を休んでまで病院に母親の薬を取りに行かされている。

喜美子が帰ってきた時の「姉ちゃん?おかえり。」と言った時の直子のほっとしたような、救いの手を見たような顔は上手く表現していたなぁ。若い女優さん、すごい。

 

喜美子

15分の連ドラの性質上、脚本がそうなるのは何となくわかる気がするけれど、大事なことを話す時に、芯を食った物言いができない。

荒木荘の住人、圭介さんを圭介さんの意中の女性のお父さんに紹介する時に、「あんたとはどんな関係や」と聞かれ「ええ関係です。(仲のいい住人と女中の関係)」と答えるアホっぷり。

学校に通いたい、と言えばいいのに「ジョージ富士川っていうパリ帰りのアーティストがおってな。」と訳のわからない導入で喋り出すアホっぷり。

 

主に色恋結婚などが絡む話の時に、このおとぼけが発揮されるという法則がある。これはまだまだ伏線と見た。

 

私、あなたの将来が心配です。

あなたのモデルの旦那さんには愛人もいるって噂なので…。

(色々総じて、尾野真千子主演の朝ドラ、カーネーションを思い出す。)

これに基づくと結婚後も大変よ。

 

これから絵付けで才能が爆発していくだろう、それを楽しみにしています!

 

戸田恵梨香ちゃん、最高。

 

 

都会と田舎

大阪の皆さんは洗練された都会人だった。女性も困難に立ち向かいながら、働いて生きていた。多少昭和的マインドな男も出てくるけれど、頑張れば、生活は良くなるし、自分で未来は切り拓けるような夢と希望があった。とは言え、喜美子、美術学校への道を諦め、田舎で家族を支える決心をする。

 

大阪の皆さんはいい人たちだったけれど、家族の問題は家族にしかどうにもできないこともあるからね。

 

今週のスカーレットは男職人社会をちらつかせる場面もあった。大久保さんどころやないで!女性が陶芸家として認められるようになるまで、、、こりゃ大変やで!!

 

ドラマは続く!!