東京駅
ちょっと前の話ですが、「世界ふしぎ発見」で赤坂離宮の建築設計に携わった片山東熊の特集がありました。
片山東熊は、辰野金吾と工部大学校(東大工学部の前身)の同期。辰野金吾は関東大震災でも倒壊しなかった東京駅の設計でよく知られていますよね。
明治時代を代表する西洋風建築ですが、風格だけではなく、日本人にとってもどこか親しみが持てる様式美が辰野金吾の建築にはあるように思います。留学先のイギリス風な感じが日本人の感性に合うのかもしれませんね。
東京駅は大きすぎてiphoneのフレームに収まりません。
一方、片山東熊の建築は、欧州視察を経て、あまりにも豪華すぎる建築になってしまったと一説には言われているようです。島国イギリスの建築に比べて、ドイツやオーストリアなど大陸の都会の建物は大きいんですよね。装飾もゴテゴテしています。その感性が、当時の日本人にとっては華美すぎるという感じになったのかもしれません。現代でもその感覚は継続しているとも言えます。
わかりやすく表現するとこうなります。
辰野金吾建築・・・好き!
片山東熊建築・・・すごっ!
旅のルート
京都→奈良
京都の片山東熊建築
今回このテーマで大阪スタートなら中之島公会堂を見てから京阪移動であるべきでしたが、時間なく、京都スタート。
最終目的地は奈良なのですが、京都駅からバス、もしくは京阪七条駅下車でまず三十三間堂へ立ち寄ります。千手観音像が千体並んでいるあの有名なお堂です。初めてではないけれど改めて感動して2周しました。素晴らしいよ。本当に素晴らしい。三十三間堂の近くには俵屋宗達の象さんの絵がある養源院があります。ここは血天井ってのがあって京都の怪談スポットでもあります。京都って見所しかないよね。
これこれ!京都国立博物館です!
すごいよ、なんかよくわからない装飾。めっちゃ頑張っているよね、明治時代に!
天女みたいなのいるよ!
噴水の近くではロダンの考える人が考え中だよ!
門からの景色はこちら。
レンガをたくさん使っている感じはいいですよね。ゴテゴテ装飾が和らぐ感じがします。
この明治館は改装中なのか、入れませんでした。隣に超近代的な新館があって、展示はそちらでみられます。もちろん収蔵品も素晴らしいです。和尚の顔がパッカーンと割れて中から観音様が出てくる仏像ありました。すごい世界観。
あっという間に時は経ち。ああ、夕暮れの京都タワー。
片山東熊は京都だけでなく、東京国立博物館の表慶館、奈良国立博物館も設計していて、博物館建築といえば片山東熊。その中でも私は京都国立博物館がいいな、と思っています。
中に入れなかったのがとても残念でした。
昔何回か行っていてうろ覚えですけど、中も石造りがいい感じだったような気がします。
世界ふしぎ発見によると片山東熊の最高傑作は赤坂離宮とのことなのですが、はあ、それはそれはやんごとなきことで庶民がお目にかかることはまずなさそうでござるな。
このエリアには謎のモダニズム建築、日本赤十字社京都府支部があるんですが、老朽化でしょうか、ネットがかかっておりまして。この土地は売却して新築移転するそうなので、このよくわからない構造の謎建築を拝めるのも後少し。昭和のコンクリート建築が、周りの江戸時代やら明治時代の建物より早く取り壊されるとは、、、これはこれでなんとも無常である。
なかなか攻めたデザインで気になる建築物。設計者不明。
辰野金吾の奈良ホテル本館
大阪出身のなる子にとっては辰野金吾建築と言えば中之島公会堂ですが、憧れといえば奈良ホテルなのです。
とにかくオードリー・ヘップバーンが気に入っていたという逸話から憧れが高まりまくっておりました。
国賓が泊まるホテルとして、迎賓館としての役割も担ったのが奈良ホテル。そこに一般人も泊まろうと思えば泊れるのですから、一度は泊まってみたいホテル、私的ナンバー1です。
そしてついにその時が来たわけです。
京都駅から近鉄京都線で1本!近鉄奈良駅下車。ぶらぶら歩いて行くもよし!バスに乗るもよし!
坂道を登って丘の上に行けば、奈良ホテルに到着です!!!
一気に書くと長くなりそうなので、続きは後編で!
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