豆の木といえば、イギリスの童話、「ジャックと豆の木」の空に向かってぐんぐん伸びる蔓状の絵が思い浮かびますよね。
豆の木なんて、物語の中だけの話だと思いがちですが、実は身近にマメ科の木は存在します。
一番わかりやすいのは「藤」
藤棚に絡みつく蔓性の枝木に、確かにマメ科っぽい花の房、そして実をつけた時には確かに豆っぽさがあります。
他にもネムノキやエンジュなど聞いたことある名の樹木もマメ科です。
どれも豆っぽい実をつけるので、秋ぐらいにマメ科の木は気づくことが多いです。
今回はそんな豆の木の一種で不思議な特徴を持ったサイカチを紹介します!
サイカチ
2021年の11月ごろのことですが、うねうねの大きな豆が落ちていたので、拾いました。
螺旋状というか、うねうねしていて、表面が少しねっちりしてます。
20〜30cmくらいの長さで、なんだか日本の景色には馴染まなさそうな外見。
近くに10メートルはありそうな大きな木があり、葉っぱは丸く、確かにマメ科っぽい形。
幹の方を見て驚愕。
ぎゃ〜〜〜〜!トゲ、トゲ〜〜!!
なんちゅう恐ろしい木…
これは、、、ジャック登れない。
命懸けで少し採集。爪楊枝にはなりそうです。
なんだこの植物は、と調べたら、「サイカチ」という日本に自生する樹木で、
莢は石鹸として使えるらしい。
なんでもサポニンという成分が油汚れに作用するというのです。
へ〜〜〜!!そんなに珍しい植物でもないんだ〜。てっきりジャングルの植物かと思っちゃった。
莢から豆を取り出してみる
見た目的にはパキッと割れるかと思いきや、繊維がしっかりしていて割れなかったので、全力で引きちぎる。(おいおい)
格闘の末、ぼろぼろ。
むいていくと種発見!
1さやの中に10粒程度の硬い種が入っていました。
サイカチは本当に石鹸として使えるのか
どうしても確かめたいのは、本当に石鹸になるのか。
サポニンには界面活性剤の働きがあり、水に溶けて、振ると泡立つらしいので、実験してみました。
特に洗いたいものはないけれど、泡立つかだけでも確認したい!!
引きちぎるのは無理があったので切って洗面器に入れました。
本当は煮出すらしいので、小さく切る必要はないのかも知れません。
この中の白い部分が水に触れるとぬるぬるしてきました。
全力でかき混ぜると確かに泡立ちます!
ただ、手を止めるとすぐに泡は消えていきました。普通の石鹸とはやっぱり違う。
そしてこれ、、、洗うより染まりそうな色ですけど、こんなので着物洗って大丈夫ですか?
昔のことはよくわからないので、詳しい方、何か情報あったらください。
というわけで、今回は特に何かを洗ってみたわけではないのですが、
洗面器の中がなんだかピカピカになったような気がします。
もし、どこかでサイカチを見つけたら試してみてくださいね!