小学生の時の夏休みに、子どもキャンプに放り込まれたことがあります。
兄弟の中で私だけ、なぜ、そんなことになったのか。
理由を聞いたことはないけれど、多様な経験をしてほしいという親心だったのだと思う。
鳥取県の山奥でのキャンプ。生まれて初めて見た本物の天の川は衝撃すぎて。
せいぜい2泊3日程度のキャンプだったと思うけれど、忘れられない思い出です。
何度も夜空を駆ける流れ星の存在も、物語の中から現実になった夜。
夏休みの中の夏休み。
子ども時代の冒険は、心の中に結晶を作って永遠の宝物になる。
そもそもキャンプとか、知らない人と過ごすとか、得意分野ではない。
キャンプやアウトドア慣れしているキッズが前に出て目立っているのを影で見ているような感じ。
当時の私が衝撃を受けたこと、学んだこと6つ
①電気の通っていない場所がある。
泊まった場所はテント。電灯のないテントで、ベッドのようなものが入っている立派なもの。夜の明かりはランタンを灯すだけ。あと、懐中電灯。本当に暗い。
そこそこの都会で育っているので、夜も窓の外は夜景が広がり空も高速道路の明かりでずっと赤かった。真っ暗な場所を経験したのは本当に初めてでした。
人生で経験した一番暗い場所。
②顔ぐらいの大きさの蛾がいる。
テントから少し歩いていくと、唯一電気が通っている建物がある。水洗じゃないし、いきたくないけれど、行かなきゃいけない。
そして、夜は明るさに誘われてたくさんの虫が。
次々に女の子たちが、「ぎゃー!!大きい!!」と叫びながら逃げてくる。
トイレの扉にペタッと張り付いた、巨大な蛾。
目玉みたいなのがついたやつ。
③足が細くて長い蜘蛛がいる。
テントの周りは足長蜘蛛の大群がいて、「きゃ〜!!」と言ってる子もいれば、「かわいい♡」とか言う子もいる。
④飯盒炊爨の火起こしに牛乳パックを使う
持ち物に「牛乳パック」があった。火起こしに使う。牛乳パックの中をコーティングしている蝋の成分がいい感じで燃えやすいのだと、キャンプリーダーが教えてくれた。
⑤乗馬体験
キャンプの近くの牧場で馬に乗せてもらった。
同じ班に、サラサラの茶髪ロングヘアで整った顔立ちの活発でかわいい女の子がいて、その子がとても上手に乗っていた。馬に乗れる子どもがいる衝撃。自分はうまく乗れない衝撃。
⑥天の川と流れ星
キャンプリーダーが、夏の大三角形の話とか星空を見上げながら教えてくれたけれど、星がありすぎてどの星のことを言っているのか全くわからなかった。
✨あの星空を今も探しているような気がする。✨
そして私は街に戻ってきた
大自然の中でのキャンプを経験し、私はちょっと成長して帰ってきた。
母が迎えに来てくれていた。
バスから降りて来た、日焼けし髪の毛ボサボサの私を見て母はこう言った。
「山猿かと思ったわ。」