『菊地敦己2020』展へ
銀座のギャラリー巡りは、新橋駅からスタートさせることが多いのですが、一番初めに立ち寄るのが、リクルートのクリエーションギャラリーG8です。
その名の通り、銀座8丁目にあります。
銀座に詳しい人は何丁目かを目安に地図を頭の中に描いてるっぽいですね。
「銀座で美味しいランチ見つけたよ〜」「へ〜、何丁目?」みたいな。
G8は主に日本で活躍するアートディレクター、デザイナーを特集した展示が多いギャラリーです。広告業界とは切り離せないリクルートらしいギャラリーですね!
グラフィックデザインに注目したギャラリーがいくつかあることが、日本のデザイン業界の励みになっているかもしれません。若手デザイナーにとっても学びの場です。
今回は菊地敦己さんのお仕事展を見に行ってきました。
ポスターは菊地さんがエントリーした東京オリンピック・パラリンピックのロゴデザインをアレンジしたものだそうです。きっと日本中の有名デザイナーが公募にエントリーしたはず。惜しくも落選展みたいなのあったら行きたいかも。
今回の展示は亀倉雄策賞受賞記念。かの1964年オリンピックロゴを作成したレジェンドです。オリンピックロゴ史上、最高峰の一つとして君臨し続けているあの東京五輪ロゴがある限り、2020年ロゴはリスペクトを込めて、1964年ロゴをどこか彷彿とさせるものではなくてはいけないような、そういうことはあったかもしれません。亀倉雄策賞の展示ですから、ポスターにオリンピックロゴ応募作を採用したいという熱い思いを感じます。
そういう視点で見てみると、菊地さんのは、日章旗をイメージさせるような赤い丸の中に三角、青い方は三角の中に丸、が入ってているようなリボンのようなデザイン。少し抑え気味の白色の背景とシンプルな色彩はちょっとレトロな感じや、日本らしさもあり、和モダンをちょっとだけエッセンスにしながらおしゃれで新しく、そして前の東京オリンピックも思い出させるような素敵なロゴポスターです。
タイトルも『菊地敦己2020(キクチアツキ・にーぜろにーぜろ)』と、ちょっとオリンピックを意識した感じでユーモアが効いています。
やはり、コロナの影響で会期が変更になり7月20日〜9月2日になったそうなのですが、左下に富士山のようなステッカーが貼ってあります。チラシではここの部分が赤のスタンプになっていて、それがまたいい感じです。
日付を修正テープで変えるのではなく、ちょっとウィットのあるデザインでポスターをもっとかっこよくしちゃうところがすごいですね。
ご本人も気に入っているようなことをSNSで発信されていらっしゃいました。
G8はウェブサイトで事前予約制
最近はチケット事前予約制になった美術館も増えました。このことに関しては、特に混みそうな展示(「印象派展」とか。「大エジプト展」みたいな)については大賛成です。
もともと混みすぎでゆっくり見れないことが多いし、本当に混んでる展示は満員電車みたいで雪崩が起きそうで超危険。そういう風になりそうな展示や美術館は事前予約がヨーロッパでは増えてきているので、混みすぎて危険な展示は日本でも予約制が増えるといいな、と思っていました。コロナで強制的ではありますが、予約制が増えてきたのは大歓迎です。
しかし、そんなに大きなギャラリーでもないし、入場料金がいるわけでもない。ふらっと立ち寄れるのが良いところ。そういう街のギャラリーでさえ、入場制限をしなきゃいけないようになってしまったのがちょっと残念というか、面倒臭がりで事前にしっかり計画を立てるのが苦手な私にはしんどいシステム!
G8は何も調べず行ったところ、「サーモグラフィカメラがあるな〜」とその周りの掲示をしっかり読まず、ふらっと入ろうとしたところ、スタッフが飛んできて「予約制なんです!!」とのこと。1時間ごとに入場できる人数を制限しているようでした。
ちゃんと読まずごめんなさい。。。
私が行った時間は、その場でウェブ登録したら、その時間にまだ空きがあって、すぐに入ることができました。入り口にQRコードも貼ってあって、すぐにウェブサイトにアクセスできます。
菊地さんのお仕事
知ってる!見たことあるわ〜!っていうものがたくさん。
可愛いミナ・ぺルホネンのアートヴィジュアルもあるし、
渋カッコいいものも!
デザインの世界も楽しそうですね〜。ちょっと勉強してみたかったかも。
は!!気づきました。
私、撮った写真を色調や明るさを調整することが多いのですが、今回その必要がほとんどないのです。
いい照明なのかもしれない。照明の長さ、場所もすごい調整してるっぽい。
デザインが正しく美しく見えるようになっているんですね〜。す・ご・い!
リクルートのギャラリー、G8は企業のビルに入っていることもあって、日・祝・お盆はお休みです。周りに電通ビルとかもあって、デザイナーさんやグラフィックデザイン好きが平日隙間時間にふらっと来るようなところなんだろうな〜、と思います。
もちろん誰でも入ることができるので、興味のある方はぜひ行ってみてください!
ミッフィーと絵かきさんシリーズはお子さんと絵画鑑賞するのにぴったり!菊地さんのディレクションだったみたいです。知らなかった!