なる子とマーナル☆

少女の心を忘れない、なる子とマーナル☆によるアート・旅行・キッズ応援ブログ

学校で頑張っている子どもたちに贈りたい絵本 3選

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楽しい嬉しい子どもの日。子どもたちの成長を喜ぶ親の為の日でもありますね。

こどもの日や鯉のぼりをテーマにした絵本もありますが、違う視点の絵本を今回は選びたいと思いました。

あっという間に新年度4月が過ぎ、5月の大型連休も終わると、しばらく長い学校生活が戻ってきます。気温も上がって疲れやすくなるこの季節、「5月病」なんて言葉があるぐらい、子どもたちだってなんだか憂鬱な気持ちになることもあるのです。

 

絵本は、モヤモヤした気持ちをスッキリさせてくれることもあります。

毎日ただただハッピーだった幼少期に比べ、心が成長し、初めての感情に戸惑う子どもたち。友達との関係にも悩むことが増えてきます。絵本を通し、共感したり、気づいたりすることで、モヤモヤした気持ちを乗り越えることができたらいいな。

 

今回は友達との関係を考えさせられる3冊を選びました。

 

やさいのがっこう とまとちゃんのたびだち

美味しいお野菜になるために学校に通う野菜たち。周りのお友達がどんどん合格して卒業していくのに、とまとちゃんはなかなか合格できません。頭のてっぺんのところがまだ青いのです。早く赤くなるために日向ぼっこをしてそのまま眠ってしまいます。そんな健気なトマトちゃんを助けようと、お友達が緑色の部分を赤く塗ります。目が覚めて「赤くなった!」とトマトちゃんは喜びますが、雨でハゲてきて本当ではなかったと悲しみます。先生に「じっと待つことが大切なんですよ。」と優しく声をかけてもらいます。

トマトちゃんが主人公なので、うまくいかず焦る気持ちに共感することが多いかもしれません。また、可愛らしい絵柄なので、あまり深く考えずお野菜の学校という想像の世界を楽しむこともできます。

 

この本を読み聞かせした時に、ある女の子がこう言いました。「あのね、すごく気持ちがわかったの。良かれと思ってやったことが、本当は友達のためになってなかったってこと、私もあったよ。」

 

そうなんだね、そういう読み方もあるんだな、と気づかされました。

 

学校生活では、「お友達と助け合いましょう。」と言われることもあるでしょう。お助けの押し売りでなく、本当にお友達のためになることってなんだろうな。そんなことも考えさせられた1冊でした。 

 

 

 

わたしのいちばん あのこの1ばん

ナンバー1か、オンリーワンか、というお話です。なんでも1番で1番が大好きなお友達ヴァイオレットと主人公ロージーのお話です。

小学生になると、特に2・3年生ぐらいから、他人と自分を比べることが多くなってきます。これは心の発達による普通の変化で、決してダメなことではありません。

ただ、学校の成績や、かけっこの速さだけではない、価値観があるんだってことに気付き、自己肯定感を失わないで欲しいな、と思います。

学校という場所にいるとなかなか難しいことではありますが、大切なことを思い出させる絵本です。

 

 

 いじめだよ

何が「いじめ」なのか。どこからが「いじめ」なのか。説明に困ることはありませんか?遊びのつもりでしていたことが誰かをいじめているのかもしれません。

相手を大切にする、ということが子どもたちにもわかる優しい言葉で書かれています。

異年齢が一緒に過ごす放課後児童クラブや児童館、もちろん公園でも、同級生同士ならどうってことないやり取りも、保育園や幼稚園から小学生になったばかりの子にとってはイヤな気持ちになったり傷つくことかもしれません。

そういう出来事って自分がされたこともやっちゃったことも、大体心当たりがあるのだと思います。子どもたちは一度読み始めると、何度も読み返したり、声に出して読んだりしています。

 

放課後の現場では、ちょっと気になるトラブルがあった時には読み聞かせに使うこともありました。大人が読むよりも、子どもが他の子の前で読むのにいい本です。

 

いじめをテーマにした本もいくつかありますが、大人が読んでも優しく「ズシン」とくるものがあります。自分と相手は違うから、思いやりって大事なんだとしみじみ感じます。