なる子とマーナル☆

少女の心を忘れない、なる子とマーナル☆によるアート・旅行・キッズ応援ブログ

制服と自由服、どちらが良いか

今週のお題「お気に入りのTシャツ」

お気に入りのTシャツ

放課後の現場でアルバイトをしていた学生の頃の話です。いつもヘラヘラと笑って明るい男の子がいました。人数の少ない土曜日でもやってくる常連組の1人です。おバカキャラを演じているように見えることもありました。

その子はしょっちゅう同じTシャツを着ていました。明るい色味のTシャツだったので、今でもなんとなく印象に残っています。

 

冬になっても、ヨレヨレになっても着ているので、「いつも同じTシャツ着てるな。」そんな印象に変わってきました。

 

その子には2歳下の兄弟がいましたが、弟は放課後子ども教室には来ませんでした。お母さんは弟のお母さんで、その子の生みの親ではありませんでした。放課後も土曜日もずっと来ていたあの子は、家で居場所がなかったのかもしれません。服は、、、「お気に入りのTシャツ」というわけではなかったかもしれない。一度だけ、表情乏しくお迎えにきたお母さん。真相はわからないけれど、お母さんもどう接したらいいのかわからず困っていたのかもしれない。

 

もう10年以上経って、あの子も成人している。その後の様子はわからないけれど、あの子も、お母さんも、弟くんも、元気で頑張っているといいなと思っています。

 

制服か自由服か

制服の良さに「貧困家庭の子どもが服装に困らない」という理由を挙げる人は少なくありません。そういう一面もあるでしょう。お下がりをもらうことがよくある校風ならあまり目立たないかもしれません。

私が小学校の時は、私服で登校。学校の帽子と体操服は学校の指定がありました。お下がりの体操服を着ている子は目立っていたと思います。みんな同じだと、ちょっと違うだけで気になるものです。

私の人生で制服だったのは幼稚園と中学校です。流石に幼稚園の頃のことはあまり思い出せませんが、おふざけクラスメートにスカートめくりされたり、しまいには座ってる時にスカートの中のパンツを引っ張られたことがあり、先生に言いつけてやりました。先生にパンツを下ろされておちんちん丸出しで大泣きしていました。なんという昭和な叱られ方でしょう。現代なら叱り方大問題ですけれど、厳しく叱ってくれたことについては感謝してます。小学生ぐらいまでなら子どものおふざけだからOKと思っているふざけた大人が多いのです。スカートめくりは幼児がやっても悪です。私は幼心にしっかり傷ついていたのですから。幼稚園は制服撤廃かスパッツ着用か、キュロットスカートやズボンに変更してほしいのです。

 

中学の時の制服は本当に本当に嫌で仕方なかった。ルーズソックスが流行っていた頃。学年の女子たちはスカートを極限まで短くしていました。でも、ちょっとぽっちゃりしていた私はスカートは短くしたくないし、ルーズソックスもそんなに履きたくない。でもちょっと着崩さなければいけない同調圧力があったのです。学校崩壊が起きてた中学校で、学校の規定通りに着ていたら、壮絶ないじめに遭った可能性もあります。闇です。制服にはいい思い出がありません。というか、中学時代は暗黒でした。

 

高校は私服で、本当に本当に良かった。私はおしゃれではなかったし、ブランド服ばかり着ている子がちょっと羨ましかったりもしたけれど、本当に私服で良かった。「高校では可愛い制服を着たかった」と言ってた子も、その理由が「買い物行く時に、制服着て行けばダサいのがバレないから」ぐらいの理由でした。確かに制服は可愛いかもしれないけれど、私服で本当に良かったと今思うのが、電車通学です。

 

制服を着ていると痴漢遭遇率が上がる。

 

もし、制服だったら通学で嫌な思いをすることが少なくなかったのではないかと思うのです。

可愛い制服を着て電車通学をしていた中学校の同級生は毎朝痴漢に遭っていました。逃げても、時間を変えても、また追いかけて同じ男が来るのだそうです。相当苦しんでいました。

別の学校の女の子もひどい痴漢に遭って、彼氏に毎朝迎えに来てもらって通学していたそうです。

 

ダサい私服で本当に良かったと今は思っています。変な距離間のおっさんに遭遇することはありましたが、基本的にはダサいTシャツ、ジーパンの出で立ちで、教科書ノートが詰まったダサいリュックを背負って疲れた顔、ボサボサ頭をしていたので、痴漢対策バッチリ平和な通学でした。

 

制服じゃなくても痴漢に狙われやすい子っていたけれど、もしそういう子が制服を着ていたら、私服の比じゃないくらい狙われたと思います。

 

女の子は可愛いと引き換えに受けるダメージがでかすぎるのです。

 

あ、でも可愛いと得られるものもめちゃめちゃありそうなので、ほとんどの場面で単純に羨ましいですけど。

 

という訳で、私は基本的に自由服派です。

 

貧困問題・家庭問題をキャッチする

制服の値段は小学校でも2万円〜5万円くらいなんじゃないでしょうか。家計の助けにはなっているとは考えにくい。

制服が貧富の差を隠すというのはよく聞く話です。

私服で経済格差が表れるのも確かだと思う。制服は冠婚葬祭にも使えて万能だ、という意見も聞いたことがある。

 

だけど、経済格差は制服でも私服でも現れる。お下がりの制服か新品かどうかは入学式の時にわかる。たとえ同じ制服を着ていても、フェンディやバーバリーのマフラーをしている子と、ノーブランドのマフラーの子の差は、むしろ制服の方が比べやすい。

 

ある程度の格差は私服だろうと制服だろうと、どっちでもわかるのです。

 

子どもたちにも貧困や家庭問題を気づかれたくないというプライドはあると思うけれど、私服でも制服でも、周りの大人が問題に気づいて、できる限りのサポートをしてあげられたらな、と思うのです。

 

話を聞いてあげるだけでも心が救われる子もいるだろうけれど、もっと何ができるだろう、、、と思うと、、、

 

(私は本当は制服嫌いだけど)

 

制服は支給しよう。

 

そして

 

インドネシア式に曜日ごとに違う制服。

 

給食問題もそうだけれど、衣食住のサポートは本当に真剣に考えていい。

インドネシア式、曜日ごとに違う制服は洗濯できて清潔、とても素敵だと思う。(たまに間違えそうだけど)インドネシアの子どもたちは洗濯もアイロンも自分でできて当たり前っぽい。それも素敵。

ただ、家族が買うとなると負担なので、支給がいいなと思うのです。

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写真はバリ島ウブドですれ違った学生さんたち。ジャワ島の方に行くと、ムスリム家庭が多いので、女の子のスカートも長いのを選べるようです。

 

より良い未来社会を描くなら、子どもたちが笑顔になれることを考えていきたいですね。

 

あの子のTシャツを思い出して、「制服」について書きました。

 

 

断捨離した方がいいかな、と思うほど服を持っている自分は贅沢ですね。大事に着よう。

 

そして今日も袖口がボロボロになった長袖Tシャツを捨てることができませんでした。

(パジャマだもん。オーガニックコットンだもん。は…肌触りがいいのよ…!)