メルカリが英国から撤退を発表しました。
2018年6月期は売り上げ約43万円、営業・経常損失約10億円という衝撃的な数字が。2度見した人は私だけではないはず。
なんでもやってみないと分からないことはたくさんありますが、こんなに日本で成功しているのに、上手く行かないこともあるのですね。しかし、かなり投資して頑張ってたんだな〜、と思います。
そして、どうしてメルカリがイギリスで上手くいかなかったのだろう、と考えてみました。
物事は反対側から考えてみる・どうしてメルカリを使うのか
どうしてだろう、と思うことは、真っ向から立ち向かっても解けない問題だったりします。そういう時、物事は反対側から考えてみると、真実が見えやすくなってきたりするものです。
どうして英国人はメルカリを使わないのか、考察するに当たって、反対側からアプローチ。
「どうして日本ではメルカリを使うのか。」
超個人的な見解から探っていきたいと思います。
さて、メルカリユーザーは20〜30代女性が多いと言われているようですね。メルカリの公式発表はありませんから、正確なことはわかりませんが、利用している自分自身がここに当てはまるし、使用している感覚からも、子育て世代の女性が多いような気配がします。
なる子がメルカリを始めたのは、今年の夏。ちょっと出遅れた感はありますが、メルカリを始めてみて、こんな感想を書いています。
まとめると、この2点です。
①メルカリを始めたきっかけは「断捨離」
②メルカリを始めてチャリティショップのことを思い出した。
読み返してみて、私がどうしてメルカリを利用しているのか理由を考えると、一つの結論に達したのです。
「日本にはチャリティショプが近くにないから。」
イギリスってチャリティショップだらけなんですよね。
友人は「断捨離」する時は不用品をまとめてチャリティショップに持ち込んでいました。とりあえず、なんでも受け入れてくれるんですよね。さすがにゴミはダメだけど、ゴミになりそうなギリギリのものも受け入れてくれたりするのです。寄付ですから、買い取ってはくれませんが、チャリティなので、捨てるよりは気持ちが楽です。
イギリスは物を大事にする文化だし、リユースという観点から言うと、カーブーツセール(いわゆるフリマ)もあちこちで開催されているし、アンティークやビンテージを扱うショップやマーケットも数えきれないくらいあります。
そして、チャリティショップ。英国はキリスト教徒が多く、慈善活動にも積極的です。チャリティショップは不用品を持ち込んでも、販売品を購入しても、慈善活動になるのですから、国民性にもぴったりだと思います。
チャリティショップでどんな物を扱っているかと言うと、日本のリサイクルショップとあまり変わりはありませんが、衣料品、書籍、食器、おもちゃ、などなど。何でも売っていると言って過言ではない。
私も、お金がなかったので、チャリティショップには大変お世話になりました。
チャリティショップにどんな人たちが買い物に来ているかと言うと、ほぼ、近所の奥さん方です。
30〜70代の女性、という印象でした。
チャリティなので、本当に安い値段で買えるのです。
私が買ったもの、例えばこんなもの。
4ポンド(約600円)の靴
1ポンド(約150円)の絵本
2ポンド(約300円)のジグソーパズル
近所にあったらとりあえず見に行きたくなりますよね?
メルカリを使う、もう一つの理由を考えてみた
メルカリで一番収益をあげているのは衣料品だと聞いたことがあります。
ロンドンでは、チャリティショップを活用していた、なる子ですが、さすがにチャリティショップに売っている服や靴は、いかにも中古であることがほとんどだし、トレンドからも大きく外れていることもあります。物によっては新品を使いたいな〜、と思うものもあるのです。
そんな時、必ず見に行くのがTK Maxxというお店でした。
要は総合アウトレットショップです。
値段表示は怪しいのでは、と疑う時もありましたが、衣料品、キッチン用品などが大幅な割引率で販売しています。
特にスニーカーを買うときには活用していました。
タイミングが良ければ、オニツカタイガーやGOLAのスニーカーが3000円くらいの値段で買えました。
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アディダスのショートパンツもかなり安く買えました。
キッチン用品はBodumのティーポットやHENKELSのナイフなどをここで買いました。
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TKmaxxがない今、今度スニーカー買う時はメルカリでも探してみようかな〜、と思いますが、やっぱり実店舗は試着できるのがいいんですよね。
私がロンドンで暮らしていた頃、最寄駅周辺徒歩10分圏内に、チャリティショップは5軒。TKmaxxもあり、イトーヨーカドー的な店舗もありました。さらにもう5分ほど足を伸ばせば、小さなアンティークマーケット。
バスで15分くらいのところには、かなり大きなカーブーツセールの会場もありました。全てが事足りてる感があり、そういう街は少なくないです。
もっと充実している街はたくさんあります。
楽しかったな〜。
あ〜、今住んでいる場所にはこの中のどれもないな〜、と寂しい気持ち。
メルカリの安心感は日本の運送サービスに助けられている
イギリスではe-bayを使ってネットショッピングを個人間で楽しんでいる人が多いと思います。どうしてe-bayは英国で成功したのか、もはや私には分からないけれど。
(誰か教えて)
e-bayにしても何にしても、ネットショッピングの怖さは、「無事に届くかどうか。」
在庫のあるような商品なら、紛失などあってもクレームなどできますが、1点もののやりとりは、「ロイヤルメールが紛失するかもしれない。雑な扱いで壊れるかもしれない。時間指定ができないから、一日中待ってなきゃいけない。一日待ってても来なければ、運送業者に問い合わせなければいけない。」という日本ではちょっと考えられないような不安がつきまといます。
出品側もリスクがあるので、メルカリはイギリスではお手軽なようで手軽じゃないかもしれません。
日本ではそんな心配はいりませんよね。
私はmixbという在英日本人向けのサイトで物の売り買いをしていましたが、受け渡しは対面でした。現地の人はGumtree(日本でいうジモティーみたいなサイト)も活用していると思います。
手数料もかからないし、直接やりとりはお互い満足度高いかも。
でも、メルカリは信用のある日本郵便やクロネコヤマトと提携していて、とても安心感がありますね!
メルカリを英国で成功させるには?
素人アイデアではありますが、メルカリ・チャリティーアプリだったらどうかな〜、とふと思いました。多分、メルカリは日本でかつてそうだったように、手数料0ポンドからスタートしているのではないかと思います。
それだけの投資をするのであれば、最初から手数料は寄付、という謳い文句でやればどうだろう、というアイデアです。
チャリティーショップと認められれば、税金の優遇もあるはずです。
ユーザーにとっても、ちょっとだけ自分にも利益があって、でも自動的に寄付ができるのなら、使ってみたいと思うかもしれません。
それでも難しいかな〜。
ビジネスのプロが立ち向かってダメだったんですものね。
やってみないと分からないこといっぱいありますが、早めの撤退も勇断ですよね。
私は今日本にいて、メルカリ楽しいので、まだまだ使いますよ〜。
フリマ感覚でいいですよね。超薄利で、まだ収益1万円もいってませんが、のんびり楽しみたいです。