チューリヒ旧市街エリアに、ミュンスター橋を挟んで二つのミュンスターが建っています。
フラウミュンスター(Fraumünster)とグロースミュンスター(Grossmünster)です。
どちらも立派です。
この二つのミュンスターでは、ちょっと珍しいステンドグラスを見ることができます。
フラウミュンスター
中はシンプルな装飾ですが、奥の縦長の5つのステンドグラスの窓はシャガールが描いたもの1970年作だそうです。建物が中世のゴシック様式なので、ちょっとびっくりする組み合わせですね。
色づかいもシャガールらしさが出ていていいですね。
ステンドグラスは写真に撮るの難しい。
どういう経緯でシャガールが制作することになったのかわからないですが、
制作謝礼費はたった1組のご夫婦が払ったそうです。スイスはお金持ちが芸術を支えているとわかるエピソードですね。
天井にはカラフルな星々が描かれています。一つだけ金色の星がありました。かの有名なベツレヘムの星を表しているのでしょうか。
また1940年製、ジャコメッティの9mステンドグラスもあります。
この教会では地下に小さな展示室があり、地下空間の様子や関連資料を見られるようになっていました。
グロースミュンスター
こちらは塔に登るのは有料ですが、普通に入る分には無料です。ただし、写真撮影は禁止。中にはフラウミュンスターのデジャブかと思うようなジャコメッティのステンドグラスが。ジャコメッティのステンドグラスはちょっと暗くて何描いているのかわかりにくい。ジャコメッティの作品はかっこいいと思うけど、果たしてステンドグラス向きか…!?
私は明るいステンドグラスの方が好きかもしれない。
このミュンスターの面白いところはジャコメッティ以外もたくさんのアーティストがステンドグラスに参加していること。絵本のようにかわいいものもありました。
印象的だったのが、宝石のような鉱石をスライスした断面をつなげてステンドグラス窓にしていたこと。
Wikipediaに写真があったのでぜひ見てください。とても綺麗。自然系の博物館にありそうだけど、教会で見るとまた違った印象です。
グロースミュンスターは外部の装飾がユニークでかっこいいので、じっくり見ると楽しいと思います。
ダダが生まれた街
教会でも近代アートが楽しめるチューリヒは、やはりアートの街と言っていいですね!
中でも前衛芸術運動ダダイズムが生まれた街として特筆すべきかもしれません。トリスタン・ツァラ、ハンス・アルプらダダの拠点として多くの人が集まったそうです。キャバレー・ヴォルテールがその場所ですが、今は取り壊されたかでありません。
ネオ・ダダと名乗る人たちのムーブメントでキャバレー・ヴォルテールはカフェ・バー&アートスペースとして復活したようです。
今回は入らなかったので、中の様子をお伝えできませんが、賑やかなエリアにあるので、観光の時にちょっと立ち寄ってみることもできます。ダダ好きの方はぜひ。
え?ウルトラ怪獣?
いませんよ。
(名前はダダイズムから取ったらしいけど)