ザンクト・ガレンの起源
その昔(7世紀)アイルランドの修道僧たちは、その宗教の伝播の為にヨーロッパを旅していました。その中の一人、ガルスが建てた僧院がザンクト・ガレンの起源なのだそうです。
この歴史は現在の修道院の展示室で詳しくご覧いただけます。日本語の解説もあって助かりました。小さな僧院から始まった街ではありますが、修道院が強い実権を握ってきた街でもあります。現在では、修道院としての役割は終えているようですが、修道院が編纂し守ってきた地域の知の結集がここにあり、荘厳なバロック建築と共に学問の聖地としての評価が高く世界文化遺産に登録されたということです。
修道院図書館と展示室
入場料は大人18スイスフラン(図書館・地下室・展示室セット)です。ミュージアムパスが使えたので、スイストラベルパスも使えるはずです。
地球の歩き方スイスの2022年度版はまだ発行されていないようですが、私が持っている21年度版と値段表記が違いました。世界中でコロナの間に改装したり、新しい発券システムになったりしていてガイドブックと違うことは多々ありますね。ガイドブック作るのも大変ですよね。
こちらの修道院図書館(バロックホール)はザンクト・ガレンにおける一連の世界遺産の中でも超目玉です。
圧巻のバロックの装飾と本棚に古書がびっしり。本棚の上部には大きくアルファベットの札がついていてアルファベットでアーカイブされているんだな、と推測できます。天井画もすごい。
館内は撮影禁止、お触り厳禁、図書館に至っては土足のまま入ることもできません。
靴の上から巨大スリッパを履くように言われました。
目に焼き付けると言っても人間の記憶力には限界があるので、絵葉書を購入しました。
やばいですよね。ファンタジーの世界です。
図書館横のエレベーターで地下一階へ。地下室内も展示があって、地下構造を楽しめるだけでなく、修道院の歴史を学ぶことができます。また、貴重な写本とかがたくさん展示されていて、装丁が美術品。象牙細工や、彫金に宝石が散りばめられていたりと意外に見応えあり。
解説板はタブレットになっていて、日本語表記も選べるので助かりました。(若干Google翻訳感は否めなかったけど)一通り見ると、とにかく修道院ってすごい権威のある場所だったんだな、と思いました。
少し離れた場所にある展示室では、写本を作ったり、翻訳の間違いを正しながら本を作り、書庫で守り、現代に残すことができた歴史を見ることができました。
実際の羊皮紙に触ることもできて、うれしかったです。
ショップでは、羽ペンや羊皮紙、インクなど、writingに関するものがたくさん売っていて、文房具好きには堪らないのではないかと思います。
大聖堂
修道院に隣接。広い芝生の中庭でボ〜っとゆっくりしたくなる大聖堂は誰でも入ることができます。
大聖堂もバロック様式。すごい…。
世界遺産堪能しました。
聖ロレンツォ教会
修道院と大聖堂のすぐ近くにある聖ロレンツォ教会は、比べるとシンプルな装飾。これはこれで美しくて好きでした!
街並み
旧市街は大聖堂の周りに広がっていて、歩いているだけでも楽しいです。
スイスの東部でよく見られる建物から飛び出す印象的な出窓たち。商売で成功した財力の証でもあるそうですよ!
街には小さなケーブルカーもあって、バスやトラムのように生活の移動手段になっています。
ほぼエレベーターみたいな使い方で、自転車ごと乗り込む人もいましたよ。
高台からは街と、遠くにボーデン湖も見ることができました。
駅の近くの赤いエリア
駅の近くのビジネス街っぽいエリアに赤く地面が塗りつぶされたエリアがありました。
小さな子が遊べそうなエリアもありましたよ!
テキスタイル博物館では、日本人アーティストの展示が開催されていました。
展示方法に工夫があって、アートな雰囲気が楽しめる博物館でしたよ!
こちらもミュージアムパス、スイストラベルパスが使えるので、時間があれば立ち寄ってみるのも良いですね。
スイスは公衆トイレもまあまあ使えるレベルだと思いますが、綺麗なトイレしか無理な人は困った時は美術館。そういう意味でも多くの美術館に入れる外国人向けのスイストラベルパスは価値がありますね!
ザンクト・ガレンのお土産
このあたりの地域のお菓子屋さんでよく見かけるお菓子、ビバリっていうらしいです。
まだ試していませんが、大きいものは贈り物になりそうですね。アーモンド系のフィリングが入っていて美味しいそうです。機会があったら試そう。大きいものの見た目と値段を見て諦めてしまいましたが、多分下の段に見える小さいのもそうですよね。
この時めちゃめちゃお腹が空いていた私は、サーモンのキッシュを買いました。包み紙が超絶可愛くて悶えました。
ザンクト・ガレンは結構大きな街で、とても賑やかでした。車窓からの雰囲気を見るとこの周辺は結構工業地帯っぽい印象でした。そういう産業もたくさんあって住んでいる人も多く賑わっているのかもしれませんね。